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任務開始

今回の章では、新しい用語や名称、肩書きがいくつか登場します。

その意味や背景については、章末の「あとがき」で解説していますので、読み進める中で分かりにくい箇所があれば、そちらをご参照ください。


© 2025 秋野 龍. All rights reserved.

Part : 1

アシュリエルがアウリアム鉱山に到着する前日。

「第四分隊にも行ったことがあるの?」

ランフランが尋ねた。


「ええ……第三分隊と第四分隊の合同訓練のときに」

アシュリエルが答える。


二人は食堂で朝食を取っていた。

ランフランは《白鷲の翼》の制服を武道家風に改造した服を着ている。


「じゃあ、ヤオメイ司令官に会ったことがあるの?」

ランフランの目が好奇心に輝き、身を乗り出した。


「……ほんの少しだけ。訓練の詳細を説明してくれたわ」

アシュリエルはランフランの表情をうかがいながら答えた。


「羨ましい……うちの司令官は他の分隊と訓練することなんて滅多にないのに」

ランフランはサンドイッチを一口ほおばった。


「ヤオメイ司令官に憧れてるの?」

アシュリエルが聞く。


「誰だって憧れるわよ。あの人は《シンズワン市の英雄》なんだから。

第四分隊は貴族や侵略者を追い出して、街を《白鷲の翼》の拠点にしたのよ」

ランフランは誇らしげに語った。


「ランフランはシンズワン市の出身で、ヤオメイ司令官に憧れて《白鷲の翼》に入ったんだ」

向かいに座ったラヴィウスが言い、アシュリエルに軽く会釈した。


「でも、このチビは第四分隊の基準に届かなかったんだ。お前、チャールズ司令官に拾われたことを感謝するんだな」

ルイスがからかうように言った。


「もう……そんなこと言わないで……」

ランフランはしょんぼりして皿を見つめた。


ラヴィウスはアシュリエルに視線を向ける。

「私たちの装備にはもう慣れたか?」


「はい。第三分隊で使っていたものと似ているので、すぐに慣れました」


「そうか」

ラヴィウスは小さく笑った。


「俺はお前の昔の実績なんて興味ねぇ」

ルイスが口を挟む。


「これから《白鷲の翼》の一員になるなら、自分の力を証明しろ」


アシュリエルは橙髪の隊長の目を真っ直ぐ見返した。

「アウリアム鉱山の人々は長い間苦しんできた。救い出さなきゃならない」


ルイスの声には粗野な態度の奥に、本物の情熱があった。

「この任務のためにずっと準備してきたんだ。新入りのせいで失敗はできない」


拳を握るルイス。


「わかっています。《白鷲の翼》の隊長として、私たちが何のために戦っているのか理解しています」

アシュリエルは揺るぎない目で答えた。


「ルイスはアルス市の生まれ育ちだ。あそこは帝国が奴隷指定された人々を集める場所で……ある意味《奴隷の街》だ」

ランフランが説明する。


「自分の民を救いたいんだが……あの性格じゃ潜入任務には選ばれなかった」

ラヴィウスが補足した。


「……ただの口だけじゃなかったのね」

アシュリエルはスープをすすりながら言った。


その一言でルイスがカッとなる。

「はぁ!? ケンカ売ってんのか、このガキ――!」


怒鳴ったが、アシュリエルには効いていない。


朝食後、それぞれ任務準備に戻る。

チャールズがアシュリエルの私室を訪ねた。


ノックの音。

アシュリエルが扉を開ける。


「ここにはもう慣れたか? まあ、二日じゃ無理か」

チャールズは笑ったが、その瞳には心配の色があった。


「慣れたとは言えませんが……心配はありません」


「それで、任務の会議がまたあるのですか?」

隊長の部屋を訪れる司令官など、重要な用件があるときに限られる。


「いや。今朝の会議で十分だ」

「個人的なお願いをしに来た」


「私に?」

アシュリエルが首を傾げる。


チャールズは一瞬彼女の目を見てから、視線を落とした。

「俺は元々、オルザマー帝国の軍司令官だった」


「昔の帝国は今のようではなかった。民に優しい皇帝がいた」

その語り口から、彼が反乱軍《白鷲の翼》に加わった理由が垣間見えた。


「だが第三皇子が帝国を掌握し、欲望と腐敗、圧政で国を沈めた」

「第八世界の民を侵入させたのもあいつだ」


チャールズの拳が強く握られる。

「ある日、市街を巡回中に……見てはいけないものを見てしまった」


「皇帝が楽しんでいる横で、部下たちが貧しい露天商の家族をもてあそんでいた」


「俺の部下に、一人だけ弱者を見捨てられない男がいた。

皇帝の兵を容赦なく叩きのめした」


その声には深い敬意が滲む。

「帝国の英雄だった彼を、皇帝は殺せなかった。だが――」


「代わりに、第八世界の奴隷として売り飛ばすと宣告した」

「どこへ送られたのかは分からない。だが、もしアウリアム鉱山にいるなら……助け出してほしい」


チャールズは頭を下げた。


「頭を下げないでください、司令官。私たちの目的は第八世界に売られた全員を救うこと。

もし彼がそこにいるなら、必ず救い出します。この任務は分隊全員のためのものです」


アシュリエルの言葉に、チャールズは微笑んだ。


――数日後。潜入開始。


アシュリエルたちはアウリアム鉱山に駐在する第八世界の兵士情報を集め始めた。


エゼルは鉱山の機械や兵力、武装、配置図の調査。

サリルは奴隷や兵士との接触による情報収集と、アシュリエルの補佐。観察力に長けた彼女は敵将校の動向を探る役も担っている。


アシュリエルは将校たちの注目を引きつける役割。冷静な彼女は、向けられる邪な視線にも動じない唯一の人材だった。


しかし――彼女を見ていられない者もいた。


「すっかり皆の注目の的だな」

ツリエルが水筒を口にしながらエリオンに話しかける。


「……ああ」

エリオンは静かに答えた。


将校たちが食事に出た隙に、二十代を過ぎた奴隷の男たちがアシュリエルに近づく。

何を話しているかは聞こえなかったが、彼女の笑みにエリオンは目を逸らした。


アシュリエルは石のベンチに腰掛け、乾いたパンを口に運ぶ。

エリオンはなぜか胸騒ぎを覚えながらも近づいた。


「大丈夫か?」

「……どういう意味?」


「いや……なんでもない。ただ、このパン、本当に乾いてるな。

毎日牛乳つけてほしいよ、ソルンの日だけじゃなくて」


「かもね」

アシュリエルの声は冷たかった。


気まずい沈黙。


「まだ採掘が残ってるから……行くよ。良い一日を」

エリオンは去っていく。


「そんなことしちゃダメですよ、アシュリエル隊長」

背後からサリルの声。


「ここでは隊長と呼ぶなと言ったはず」

アシュリエルは振り返る。


「大丈夫、大丈夫……誰もいないし。それより、よそ者にそんな態度を取っていたら、敵の弱点を聞き出すチャンスを逃しますよ」


「……あの目が嫌だった」

アシュリエルは視線を逸らした。


サリルはにやりと笑う。

「その派手な身体をじろじろ見る視線は十や二十じゃないのに……たった一つの視線が気になるんですか、《部外者》さん?」


その目が一瞬鋭く光る。

アシュリエルは沈黙し、視線を返す。


サリルは目を閉じ、表情を変えた。

「……失礼しました」


「作戦の動き出しはいつだと思う? 将校の行動について何か情報は?」

アシュリエルが話題を変える。


「鉱山にいる将校は五十名。全員が第八世界の《犬属人種》。耳の形で三つの種族に分かれる――ルパイン族、ドベルリアン族、シェパーディアス族。アエルシアに派遣されてきたのは後者三種族」


「その中で、計画に最適な人物が一人いる」

サリルはメモを手渡す。

それは外縁部にいるエゼルから送られた報告書だった。


「ズカードという東区将校の隊長がいてね……女を部屋に招いた翌日には、その子が鉱山から姿を消すらしい」


「……それなら計画に使える」


「よくやった。社交性の高さは本当に助かる」

アシュリエルの言葉にサリルは顔を背ける。


「褒められたくらいで認めるつもりはありません。私はチャールズ司令官に頼まれたから協力しているだけです」

そう言って去っていった。


休憩は終わり、アシュリエルは東区でズカードの目に留まるよう動き始めた。


Part : 2

翌日、ズカードという将校の情報を得たアシュリエルは、許可を取り東区での作業に移った。


しかし――


「……昨日、あの子に何か言ったのか? なんで東区にいるんだ?」とツリエルが尋ねた。

「別に」とエリオンが答える。


東区は、朝の時間にエリオンとツリエルが採掘を担当している場所だった。


その奥、豪華な木製の椅子に腰掛けていたのは獣人の隊長――ズカード。部下たちとは一線を画す存在感を放っていた。


彼は第八世界の犬属人種、ルパイン族の出身だった。幾多の戦争と戦闘で鍛え上げられた肉体を持つ。


しかし――左目は失われ、黒い布の眼帯で覆われている。獣人特有の耳は狼のそれに発達し、人の姿をしながらも明らかに狼の特徴を備えていた。


アシュリエルは隊長へと視線を向けた。ズカードの目は彼女に釘付けになっている。サリルから教わった動きが効いているようだった。


サリルの情報によれば、ズカードを最も刺激するのは女性の血の匂いだという。アウリアム鉱山から姿を消した女性たちには共通点があった――採掘中に怪我をし、出血していたのだ。


アシュリエルは自然に出血する必要があった。彼女が考えた方法は、あえてスコップを間違った持ち方で使い、飛び散る破片を顔の近くに飛ばすというもの。その角度は正確に計算してあった。


アシュリエルはスコップを振り上げ、計画を実行に移そうとした。


しかし――一つだけ誤算があった。それはエリオンとツリエルの採掘場所の近くで作業していたことだ。お節介なエリオンは、彼女が岩壁を打つ前に腕を掴んだ。


「危ないぞ。そんな持ち方じゃダメだ」とエリオン。


アシュリエルの身体が反応する。彼の足音も動きもあまりに静かで、接近に気づけなかった。年上の隊長であるルイスですら感知できるのに、この奴隷の存在は感じ取れなかった。


彼女は素早く腕を振り解き、視線を彼に固定した。

『気配を感じなかった……何者?』とアシュリエルは心中で呟く。


背後でズカードが低く唸った。傍らの将校は身震いし、エリオンを彼女から引き離そうと動いた。


「何を突っ立っている! 休憩まであと五分だ。それまで聖鉱石を掘り続けろ!」

将校は鞭を振り上げて怒鳴った。


アシュリエルとエリオンが同時に鋭い視線を向けると、将校は凍りついたように動きを止めた。


エリオンは持ち場に戻る。


ツリエルがため息をついた。

「……お前、あの子に惚れたのか?」


「はぁ!? 何言ってんだよ」とエリオンは返す。


ツリエルはもう一度ため息をつき、同室の彼が恋を知らぬまま生きてきたのだと悟った。

「なんでもない」と肩をすくめ、採掘に戻った。


遠くからサリルが様子を見ていた。

「あの男……どこかで見たことがある……」


青い瞳が光り、彼女は自分の隊長の近くで働く二人の若者を観察する。


奴隷とは思えない体格と雰囲気。特に赤髪の若者には、何か引っかかるものがあった。


「任務の邪魔にならなければいいけど……」と小さく呟く。


その日も終わった。


『……なんだったんだ、あの赤髪の奴隷……気になる』

アシュリエルは新たな計画を思案しながら眠りについた。


二日が過ぎても、ズカードを血で挑発する作戦は成功しなかった。すべて、あの厄介な男のせいだ。


やがてカーミスの日がやってきた。週の三日目だ。


至高王が制定した十一世界暦では、この日は特別な意味を持っている。伝承によれば、至高王の征服は週の三日目に始まったという。


この日、ズカードはいつも座って奴隷を見下ろすだけだったが、自ら食事を配ることにした。目当ては、どうしても目を離せないあの娘だった。


白金の髪、細身の体、奴隷には似つかわしくない顔……近くで見て確かめたかった。


彼はパンと水を配り始めた。なぜか、七日目のソルンの日にしか出ない牛乳もあった。


好機だった。アシュリエルは小さな刃を隠し、列に並んで順番を待つ。


「新入りなのに、よく頑張っているな」とパンを渡しながらズカード。彼女には他の奴隷より一つ多くパンを渡した。


「ありがとうございます……あの――!」


「おっと、自己紹介がまだだったな。俺はズカード・フローダ。このアウリアム鉱山を管理する三人の隊長の一人だ」

狼耳の男はそう名乗り、彼女の体を舐めるように視線で追った。


「ありがとうございます、ズカード隊長」

アシュリエルは笑顔を保つ。


視線や好奇の目に晒されることは不快だったが、任務の成功が最優先だ。


パンを受け取る瞬間、アシュリエルは親指で人差し指の白い指輪を回し、小さな刃を滑らせて皮膚をかすかに切った。


微かな傷。しかし十分だった。


ズカードの鼻が反応し、血の匂いを嗅ぎ取った瞬間、身体が興奮で震えた。


「おい……配膳を代われ。俺は行く」

血の匂いを前に、己を制するのは難しかった。


「……あの娘……欲しい……肉を引き裂きたい……抑えられない……」

酒に酔ったような声で呟くズカード。


「ダンザ!」


呼び声と共に、空間から一人の男が現れた。


目を閉じ、将校らしからぬ黒のスーツに身を包み、きちんとアイロンのかかったズボンとシャツ。獣人ではなかった。


「お呼びですか、ズカード隊長?」

ダンザは神秘的な笑みを浮かべた。


「女が欲しい……若い女だ……髪は白金……」


その特徴を聞いた瞬間、ダンザの片目が開く。

『まさか……だがもしそうなら……』


邪悪な笑みが唇に浮かぶ。


「わかりました……手配します。ただし、やりすぎは困ります。隠すのが面倒になりますから」


指を鳴らすと同時に、ダンザの姿は空気に溶けるように消えた。


その日の夕刻。


エリオンはヘイヴォルの分の採掘を終え、自室へ戻る途中だった。


北区を通り、東区に入ったとき、将校の足音が耳に入った。


音を辿ると、東区第十二奴隷区で、将校たちが一人の少女を連行していた。


見間違えるはずのない異国の髪色。四人の将校がアシュリエルを将校宿舎へと連れて行っていた。


「……まさか……」

エリオンは小声で呟き、こっそり後をつける。


いくつかの宿舎を抜け、鉱山の奥にある二階建ての建物に到着した。


追いついたときには、すでにアシュリエルは中へと押し込まれていた。四人の将校が入口を守っていた。


エリオンは息を吐き、どうするべきかを考える。

『見捨てるべきか……いや、師匠は困っている者を見捨てるなと言った』


「ツリエルが言ってた……宿舎に連れて行かれた女は二度と戻らないって。本当なら危険だ」


そう呟くと、自分の頬を叩いて気合を入れる。


入口へ歩み寄ると、将校たちは銃を構えた。


「止まれ!」

「なぜあの女を中に入れた?」


「答える義務はない」


「通せ。そうすれば見逃してやる」

冷たい声色で告げるエリオン。


奴隷のはずの若者から放たれる威圧感に、将校たちは理由もなく恐怖を覚えた。


一人が引き金を引くが、エリオンは軽く体を傾けて弾丸を避けた。


「これで不当な暴力じゃないな。正当防衛だ」


左脚で地を蹴り、空中へ飛び上がる。斧を振り下ろすように右脚を叩きつけ、前列右側の将校を踏みつけた。


銃を奪い、バットのように振って左側の将校を殴り飛ばす。


後列の将校は目を閉じたまま乱射する。


「兵士失格だ……撃つときに目を閉じるとは」


エリオンは彼らの頭を掴み、地面に叩きつけると、身体をひねって軽やかに着地した。


「楽勝だな……」

体を伸ばすエリオン。


騒ぎを聞きつけ、宿舎から多くの将校が飛び出してきた。


「お前――!」

倒れた仲間を見て、動きを止める将校たち。


「……いや、楽勝じゃなさそうだ」

周囲の十人近い将校を見て、エリオンは言葉を訂正した。


その頃、室内ではアシュリエルが数人の将校を倒し、第八世界がアエルシアを侵略する目的が記された資料を探していた。


外の騒ぎを感じながらも、それを無視して任務に集中していた。

この章をお読みいただき、ありがとうございます。

これまでの展開を楽しんでいただけたでしょうか。

潜入作戦は成功しましたが、アシュリエルはある人物のおかげで少しばかり予定外の事態に直面しました。


今回の章では、少し聞き慣れない言葉が登場したかと思いますので、ここで簡単に解説します。


第一:週の曜日について

十一世界暦では、それぞれの世界に一週間が存在し、七つの曜日があります。

日曜日から土曜日にかけて、それぞれ

ソルン、オーレオン、ヴァエロン、カーミス、ニクシウス、サザン、エルダン

と呼ばれます。

これは世界観に深く関わる設定なので、今はここまでにしておきます。


第二:犬属人種について

彼らは人間の種族でありながら、犬、狼、狐の特徴を備えています。これは第八世界の環境によって進化した結果です。

十一世界暦の中では動物も存在しますが、それぞれの世界の環境に合わせて独自の進化を遂げています。


次の章は――衝突。

詳細はまだお話できませんが、激しい展開になるでしょう。


できるだけ早く更新したいと思いますが、家族のもとへ帰省する予定があるため、少し時間をいただくかもしれません。


改めて、この物語を読んでくださっている皆様に感謝します。

これからも楽しんでいただけるよう、続きも全力で書いていきます。

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