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(深淵の真実)

 落下の感覚は永遠に続くようだったが、暗闇の中で微かな光が見え始めた。

 その光はゆっくりと形を成し、朽ちたビルの最深部を映し出した。

 そこには、これまで見えなかった秘密が隠されていた。


 水に浸かった部屋の壁には、古びた文字と奇妙な記号が刻まれており、

 それはこの場所がただの廃墟ではなく、

 何か大きな力に操られている証だった。


 突然、背後から声が響いた。

「ようこそ、ここがすべての始まりだ」


 振り返ると、そこにはこれまでの幻影とは違う、

 生身の人物が立っていた。


 彼はこのビルの過去と秘密を知る者であり、

 俺に真実を告げた。


 この場所は、かつて人々の記憶と感情が封じ込められた場所であり、

 水はその記憶の象徴だった。

 エレベーターのボタンが濡れていたのも、

 忘れ去られた魂たちが今なおここに留まっている証拠だった。


 そして、俺が体験してきたすべては、

 この場所に囚われた魂たちの苦しみと救いを求める叫びだったのだ。


「ここから出るには、自分自身の記憶と向き合い、

 封じ込められた感情を解放しなければならない」


 俺は覚悟を決め、自分の過去と深く向き合う決意をした。


 その瞬間、水は静かに引き、扉が開いた。

 新たな光が差し込み、出口が現れた。


 だが、その先に待つ未来は、まだ誰にもわからない。

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