セクハラ冒険者の洗礼
【ユリダ武具店】から全速力で都市内を駆け、【乙女のオアシス】に帰宅し自室に入る。
シャワーを浴びたあとに、ふかふかなベッドの上で横になる。
――まさか、ユリダに俺の下半身事情がばれていたとは・・・。
でも健全な男子であれば避けて通れない。
しかも俺は中身が34歳なので、若い時には気付けなかった女性の魅力にも気づいてしまいエロさを感じる幅が広くなってしまっている。
それに加え身体だけが16歳に戻ってしまったので、日本にいた頃よりも若さが漲っている。それはもう色んな意味で。
異世界の女性はやたらと美人が多く、服装も日本ではアニメやゲームの世界でしかお目にかかることのなかった刺激的なものが多い。
いつかこの迸るパッションのせいで、大きなトラブルに巻き込まれないように気を引き締めなければ。
一旦先ほどの出来事を整理し気持ちを落ち着けた後、今日買った刀と防具の性能を確認する。
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【装備】
打ち刀(物攻+5魔攻+2)→春時雨(物攻+60魔攻+35)
冒険者の服(物防+3魔防+3)→花風羽織(物防+50魔防+50)
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改めて装備のプロパティを確認してみるとその強さがよくわかると同時に、レベル1相当の装備でゴブリン退治のクエストに行かなくて良かったと思う。
この装備ならレベルのアドバンテージを最大限に活かすことができる。
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翌日からは本格的に学園の授業が始まった。授業内容は座学や戦闘の訓練といった冒険者らしい授業だ。
心配していたぼっち問題だが、当たり前のように俺はぼっちになっていた。
生徒のほとんどが学生寮に住んでいることもあり、そこで歓迎会などが催されたりしたようで皆友人を作りグループがいくつか構築されていた。
ある程度予想はしていたが、エリスの周りにはたくさんの友人がいて早くもクラスの中心人物になっている。
その輪の中にいるエリスに話しかけるのは躊躇しがちだが、中身がおっさんである俺は用事があれば普通に話しかけるしエリスも応えてくれる。
日本で学生生活やサラリーマン生活を経て対人コミュニケーションを身につけている俺は、その際に周りの人間にも簡単な自己紹介や、配慮の言葉をかけるのも怠らない。
そしてそのまま長々と話すこともなく、無理に輪の中にはいることもしない。
こうしていれば、特に嫌われることもなく自然と友人はできていくものだ。
エリスはその言動に裏表は見られず友人との会話の中にも、陰口めいたものも無く、その場にいない人の話になった時には自然と別の会話に誘導するような節も見られ、人としても信用できそうだと感じる。
エリスならクエストを通して多少俺のレベルの高さを知られてしまっても他言しないだろう。
ゴブリン退治のクエストを更に安全にこなす為に、俺は誰か人を連れていきたいと考えていたのでエリスを誘うことにした。
理由としては、アリナが「ゴブリンは狡猾だから気をつけてね。」と言っていたことがひとつ。もし何かしらの罠などをしかけていて、俺が身動きをとれなくなってしまった場合に、強さは関係なく死んでしまう可能性がある。仲間が1人でもいれば、その危険性を大幅に下げることができる。
それと単純にエリスと2人でクエストをクリアしてみたいという気持ちもある。
MMORPGをやっていた時もそうだが、モンスター退治などのクエストは一緒に挑戦してクリアする仲間がいると、1人よりでクリアするより何倍も楽しい。
元々モンスター退治に一緒に行きたいといっていたエリスは、俺の話したゴブリン退治のクエストには大変興味を持ったようで、ふたつ返事で行くと言ってくれた。
その日の放課後、まだ入部する部活を決めかねていて時間のあるエリスと共に冒険者ギルドに向かう。
「わーー!!ここが冒険者ギルドかー!なんだかわくわくするね。」
エリスは冒険者ギルドに来るのは初めてなようで、目を輝かせながらギルド内を見渡している。
俺にとってもいまだに冒険者ギルドの雰囲気というのは、少年の頃から持っている冒険心を駆り立てる場所だ。
アリナにエリスを紹介して、クエスト【ゴブリンのお宝】をエリスも一緒に受注したいと伝える。
パーティを組んでいれば同時に受注も可能ということで、エリスも一緒にクエスト【ゴブリンのお宝】を受注することができた。
これで、無事クエストをクリアした暁には報酬も一緒にもらえるはずだ。
エリスの為ももちろんだが、俺のギフテッドアビリティであるクエストマスタリーの効果がパーティメンバーにも適用されるのかを試しておきたいという意図もある。
ちなみにアリナとエリスによる爆乳と爆乳の共演が俺の脳内を昇天させてしまったのは言うまでも無い。
しかしこの間来た時も多少感じたが、やたらと周りの冒険者の視線を集めている気がする。
いや、今日はこの間にも増してこちらを見る遠慮の無い視線を感じる。
恐らく、俺みたいな冴えない16歳の子供が、エリスのような超絶美少女を連れているからだろう。
よくよく見ると、その視線の多くはエリスに集中していて中には下卑た笑みを浮かべている冒険者もいる。
「おいおい!ここはガキが遊びでくるとこじゃねーんだよ兄ちゃんたち!制服姿のおぼっちゃんが冒険者ギルドになんの用だよ?まぁそっちのかわいい子ちゃんの方は俺らが可愛がってやってもいいけどよぉ!立派なもん持ってんじゃねーか!え?その兄ちゃんにはまだ早いだろ?」
げははははと下品な笑い声と共に、胸を手で揉む仕草をしながら卑猥な言葉をかけてくる冒険者たち。




