小さい肉塊
戦いの開始とともに、自分の眼前に1000pと言う
奇妙な数字が現れる。
美香はヴァンパイアと書かれたカードを
使い飛びながら、ヴァンパイアのスキルを使う。
『カースブラット』
すると、赤い血の様な液体が、彼女の手首から出て
それをブレード状のエネルギー体にして、
次々と飛ばしてくる。
俺もダガーを相手に投げて反撃する。
すると、ダガーは投げられておらず、代わりに、
ダガーの様な氷で出来たエネルギー体が、赤いブレード状の
エネルギー体を相殺する。
こちらの数値のダメージは30に対し、相手は0
どうやら技の攻撃力で賄えなかった分のダメージを受ける様だ。
また、美香は発動した後にダメージを30負ったどうやら、追加で攻撃する代わりに、ライフポイントを
消費する技の様だ。
このままいけば、消耗戦で勝てる。そう考えていたが、その考えは
あっさりと砕け散った
『ライズ牙』
俺は一気に450のライフを失った。
そして美香のライフが回復される。
どうやらドレイン系のスキルの様だ。
これで俺のライフは、400
一気に不利になった。一方美香は1050となってしまった
一方あちらは空の理があることをいい事に
どんどん攻撃してくる。
「オラオラどうした〜?!またあの時の様に骨を折ってやろうか〜!!」
美香はスキルでダメージを負い、850になっている。『ライズ牙』
を発動しないあたり1界しか使えないらしい。
避けるのが精一杯で、
反撃できないのが事実だ
また、攻撃がちょくちょく当たるため
見るからに満身創痍だ
どうすれば、、、、
その時、俺はある思いつきをする。
俺は土手にかかっている橋の下へと
走った。
美香も俺を追って橋の下へ入る。勝利を確定しているのか、
余裕顔だ。
俺はフェンリルのスキルである『神々の黄昏』
を発動する。
このスキルはアイスカウンターを自分と相手のライフの差分÷10相手に付与する事によって
スキルを無効化するのだ。
一か八かだった。俺はダガーを飛ばしスキルである
『神々の黄昏』
を発動する。慢心している美香に当たる。250ポイントのダメージを受けて美香の残りライフが、700になる。すると氷の結晶の様なものが飛んでいき
美香の動きを封じる。次第に
手足が凍り始め、動けなくなる。
「え、何?何をしたの?」
「言うわけないだろ」
俺はそう言うと、フェンニルのスキル『氷雪の牙』を使い走る形になる。
この能力は、相手に付与されているアイスカウンターの数×1000のダメージを与える技だ。
美香に付与されているアイスカウンターは45さっきの神々の黄昏と合わせて、4500初期値の4倍だ。
みゆかは殺されることを察したのか醜く喚く。
「待って、やめてよいじめたこと謝るからさ、ね。」
などとほざいているが、俺は止まらない
「やめて〜!!ころssssssssss。」
何か言っている途中でスキルである『氷結の牙』で首をはねたので、声が、気持ち悪くこだました。
俺は汚らわしい肉塊の小さい方を潰すと、さっきまでの壁の傷が嘘の様に消える。
残ったのは、首が踏み潰された肉塊だけだ。
そして、首が潰された肉塊の中から、ヴァンパイアのカードを手に入れた。
何故か血で汚れていなかった。そのカードを拾うと、
また光に包まれ、俺は元のアパートの部屋へと帰ってきた。
カードのケースを見ると、ヴァンパイアとフェンニルのカードが
その中にあった。