第9話 『アモン来たーーーーー!!』
〜罪魔界のどこか〜
どっか〜ん・・・・・・!!
うわ〜、空から棺桶が降ってきたぞぉー・・・・・・
「いたたた・・・・・」
しかも中から、男の子が出てきたぞぉー・・・・・・・
「いったいなぁ・・・・・・・・・・・お〜い!! ローン!! フィール!!」
「いてぇ・・・・・おい!! ここだ!!」
草むらから声がした。
「ロン!! 大丈夫?! 折れてない?!」
「大丈夫だ・・・・・・」
ロンと呼ばれたものは、槍だった。
猫が喋ることはさほど珍しくないが、槍が喋ることは珍しい。
「姉さんは・・・・・?」
「あ、フィーーール!!!」
「んもう♪ ここに居るわよ♪」
展開は分かると思うが、返事をしたのは
剣だ。
全体的にピンクで趣味が悪い。
「大丈夫? 欠けてない?」
「ええ・・・・・それよりここはどこかしら? 魔界だといいけど・・・・・・」
「俺が思うに、魔界だぞ・・・・・どこかは分からんが・・・・・」
「まぁ、いっか♪ とりあえず少し休みましょう♪」
「そうだな・・・・・・」
〜魔王城〜
「暇」
「そうですか」
「超暇」
「へぇ〜」
「兆超暇」
「少し黙っててください」
毎度おなじみ、魔王の仕事部屋。
仕事をしてるところはみたことはないが
「何か面白いことは無いものか・・・・・・」
「そんなのあるわけ」
「あるぜ!!!」
バーン!!
扉を開けたのはルシファー。
久しぶり。
「わっははは!!!」
「(洗脳は如何した・・・・・?)」
「(あいつ、洗脳が効かないんですよ!!)」
「ふふふ・・・・何でも、西に黒い棺桶が落ちたそうじゃないか・・・・!! これは100パー七悪魔の一人だぜ?!」
「あっそ」
「黙りなさい」
そっけない。
「お前そんな事言ってると」
「あ、ゴミ見っけ♪」
「出てけ」
〜西〜
「畜生!! いい気になりやがって!! 七悪魔舐めるなよ!!」
「ベルゼとアスモがいればこんな魔界・・・・・」
ピューン・・・・・
空を飛んでるルシファー。
「ぉ〜ぃ・・・・・」
「何か聞こえたな」
ふと地上を見ろしてみた。
「あれは・・・・・? アモンか・・・・・はずれだな・・・・・」
〜地上〜
「ねぇ・・・・あの子、ルシファちゃんじゃない?」
「ああ。多分、ルシ子だな・・・・・・」
「そんなことより、通り過ぎちゃったよ? どうするの?」
「俺を投げろ」
「うん」
〜空〜
「ちっ。ベルゼかアスモはいないかなぁ〜・・・・」
地上を見渡しながら飛んでいるルシファー。
ブシャ!!
空中に血が跳び散った。
「がぁ!! く?!」
「よう。久しぶりだな」
ルシファーの胸に槍が刺さってる。
「・・・・ロンギヌスか・・・・・折るぞ」
「やめろ。 アモンが待ってるぞ」
「ちっ・・・・・」
ロンが刺さったまま、進路を変更した。
〜地上〜
「ロン、まだかなぁ〜」
「待てば来るわよ」
「あ、何か来た」
ストッ・・・・・
ルシファーが静かに着地した。
「久しぶり。 ルシファー」
「・・・・・・これ投げたのお前か?」
ルシファーが胸に刺さっているロンギヌスを指差した。
「ロンが投げろって言うから・・・・・」
「・・・・・駄槍、こんど折るからな」
ブシャッ!!
血が飛び散った。
「あ〜あ。くそ!! 何でお前が落ちてくるんだ?」
「落ちてくるって?」
「俺たちは封印されてたんだよ!! 3万年な!!」
「え、マジ?」
「マジ」
「え〜・・・・・それじゃあ、皆死んじゃってるかもね」
「いや。魔王生きてたぞ」
「え、マジ?」
「マジ」
「・・・・・・」
「ちっ。俺もう帰るからな。さっさと死ね」
「じゃあね〜」
シュタッ!!
ルシファーが飛び去っていった。
「どうするの? アモン?」
「ふ〜・・・・・北に行くよ」
「北?」
「ふふふ・・・・・」
地獄!!
だぜ!!
次回『北でアイスを食べましょう!!』
読んでください。




