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第2話「何でも叶えてくれる巫女さんがいるらしい……!」

 翌日から私の生活はさっそく激変した。



 いつも参拝にくるお客さんが祈願したことが叶ったと、はしゃぎだすのだ。



 最初は腰痛や家族仲の問題解決など些細な願い事が叶ってゆくだけだったが、1週間後には遂に宝くじをあてる人まででてきた。



 ここまできて騒ぎが起きないわけがなかった――




 日に日に増えてく参拝客、そして祈願の成就報告。私が寺院の正規職員となるのもひと月すらいらなかった。同時にクラブのバー店員も辞めた。



 もともとその存続すら危なかった寺だった。そんな寺院を救った私による謎の功績は全国各地へメディアを通して広まっていった。



 ここまでくると全ての人の願いを叶えるのは困難となった。



 そこで私は奇策をとった。



 学生時代のアルバムをとりだし、そして1人1人の存在を忘れてゆくのと引き換えに、大きな願いの祈願が叶うように願った。



 これでも叶わない事もあった。どうやら大事な記憶であればあるほどに失えば願いが叶う、そんな仕組みのようだ。



 そうこうしていくうちに私のもとにTV局の取材が殺到するようになった。



「何でも願いを叶える巫女さんがいるらしい……」



 そんな謳い文句がネットニュースを席巻しはじめた。



 ここまでくると私の素性を徹底的に調べに来る輩もいるだろう。



 そう思った私は宝くじの1等をかけ、その替わりに、巫女の仕事でやってきたこと全てを忘れるという賭けにでた……。



「巫女でやってきたこと全てを忘れます。替わりにこないだ買った宝くじの1等賞を当たることと株が大当たりしますように……!」



 鏡に映る私はどこか不健康なようであった。



 翌週、私は一気に大金を獲た。そして何もかもを忘れてしまった。空虚な感じ、どっかの誰かがそんな話をしていたな。まぁ、それも今はどうでもいい話だ。




 私は実家に向かった。実家のマンションは米子の街のなかにあった――




「パパ! ママ! ただいま! たくさんお金を持って帰ったよ!」



 私は実家のマンションへ帰ってきた。その筈だった――



「誰ですか貴女?」

「へ?」

「この子、あれじゃないか? 何でも願いを叶える巫女さんの中山なんとか……」



 実家だったマンションからでてきたのは見覚えのない若夫婦だ。それと同時に私の頭のなかは真っ白になった。あれ? どうなっている?



 どうなっているの?



 私は激しい頭痛に襲われてわけもわからなく大きな悲鳴をあげた。



 そしてその場で倒れてしまった――



∀・)読了ありがとうございます!明日で完結します!最後まで付き合ってくださいね!倒れてしまった明菜ちゃん、一体どうなるのでしょうか……!?

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