体育
今日最後の授業は体育。俺はエロゲ好きのインドア派だが、運動は好きだ。だからやる気が出まくっているんだが、
「今日から体育の先生になった、キクノアヤメです。アヤメ先生って呼んでくれたら嬉しいな。みんなよろしくね」
俺のメイドが担当してるんですけど。
アヤメはどう見たって高校生には見えないので教師にした。大人の色気があるかと言われれば大いにあるんだが少し子供っぽい。
エイミ達と同じようにどの教科を担当するなどは教えてもらっていなかった。こちらの世界に来て間もないから数学や国語などの授業なんて無理だから養護教諭とかと思っていたのだが。体育教諭ならそこまでの知識をはいらないのでうってつけか。
「今日から俺は真剣に体育する!」
「俺だってマジでやるぞ!見ていてください、アヤメ先生!」
「アヤメ先生!俺は前から真面目にやっていました!」
「男達のやる気が異常に高いんだけど、暑苦しい」
「でも少しは気持ちがわかるわ。あんな綺麗な人が見てくれるんだよ。そりゃね、アピールもしたくなるでしょ」
「確かに、あんなの男なら誰でも惚れるレベルだし」
この登場からの騒ぎ、メイドの定番になってきた。ユナ達もみんなから騒がれてるんだろう。
「でもエイミちゃんもやばすぎ」
「ほんとそれ、なんで私たちと同じ服のはずなのにあれだけ似合うんだろう」
それは俺も思います。体操服が超絶似合っている。異世界ではドレスとメイド服ばかり見ていたから新鮮だ。今度みんなに着てもらおう。
「今日はサッカーでもやろうと思ってるんだけど、その前に体育係?って人いる。ちょっと準備を手伝って欲しいかな」
「「「「「俺が体育係です」」」」」
いつからこのクラスは体育係が十人以上いるんだよ。俺がいない間にそんな体育係制度をとるようにしたのか!・・・まぁそんなわけないだろうが。
「もう、本当は誰?私は嘘つく人嫌いだよ」
「「「「「すいませんでした」」」」」
そういえば、俺って何係だったっけ?あんまり覚えてない。
「ええっと、小鳥居くんが体育係だったんですけど、小鳥居くんが居なかった時は関くんが代わりにしてました」
委員長が答えた。
俺、体育係だった。すっかり忘れてた。仕方ない、だって前の体育教諭、一切俺に仕事言い渡さなかたから、俺自体忘れてた。
そういえば関って誰?
そんなことを思っていると、一人の男が元気よく立ち上がった。
「今では自分が体育係です。なんで自分に言ってくれれば手伝いますよ。アヤメ先生」
関?がここぞとばかりにアピールするんだが、
「あ、九郎君が体育係だったんだ!なら九郎君に手伝ってもらうから関くん?はいらないから」
「そんなぁ」
関くんがショックで崩れ落ちました。
アヤメは俺に近づいて来ると手を握ってきた。
「じゃあ九郎君、ちょっとついてきてね」
「はーい」
そのままアヤメに手を引かれてその場を去った。
「それで手伝いって何ーーー」
「九郎君、ぎゅー」
アヤメが俺に抱きつく。大変柔らかいものが俺に押し当たる。
何度やられても思う、おっぱい最高。
「どうした急に抱きついたりして?手伝いは?」
「もちろんあるけど、九郎君成分の補充が目的」
教師としてそれはいいんだろうか?
「それで手伝いって?」
「そこのボールかごを持って行って欲しいなって」
目を向けると、サッカーボールが入ったかごがある。
「これ俺がいなくても運べるよね」
「うん、だから言ったでしょ手伝いは口実。九郎君成分補充のためって」
愛されてることはよくわかった。嬉しい。
ボールかごを持って行く。タイヤがついているので楽に持っていける。
「今日は見ての通りサッカーやるよ。軽く練習したら男子は試合しようか」
「「「「「はーい」」」」」
五分程度ボールと戯れる。やばい!嬉しすぎる!ボールで遊ぶ機会なんて異世界『あっち』では魔王倒すことに必死過ぎて出来なかった。
「そろそろ試合しようか」
人数の都合で9人チーム。俺は
やる気出まっくてるんだけど、今の俺が本気出したら体育どころではなくなるから適度に頑張ろう。
「旦那様、頑張って!」
「九郎君、ファイト」
「あいつばっかり、ファ◯ク!」
「エイミさん俺頑張るんで応援してください!」
「おい抜けがけすんなよ!俺も頑張ります」
「アヤメ先生見ててください!」
俺の前に男共が群がって来た。俺の視界全てが男とか最悪過ぎる。とりあえずここからおさらばしよう。
「じゃあ、ゲームを始めまーす!」
ピーとホイッスルが鳴り試合が始まった。
よし適度に暴れてやろう。