僕らの関係
とん とん とん
一定のリズムで、僕の膝の上に向かい合って座っている莉奈の背中を優しく叩く。落ち着くように、体を揺らしながら。
長い間やっていると
「すうすう……」
と、可愛らしい寝息が聞こえてきた。
「寝ちゃったか、莉奈」
少しだけ莉奈の事を前にずらし、抱き上げてベッドへ向かう、やっぱ軽いな、莉奈。
ベッドにゆっくりと莉奈を降ろし、自分のベッドに向かおうと思っていたら、何かに引っかかって行けなかった。
「なんだ?って……莉奈の手か……うわっ、超可愛い」
莉奈の手が僕のシャツを掴んでるんだよ!!?
もうマジで可愛い!んんっ、しよーがないなぁー、捕まれてるから行けないなぁー、一緒に寝るしか無いな!うん!言い訳完了っ!
莉奈の事を抱きしめながらベッドに入り、莉奈のほっぺにキスをしたら、眠気が襲ってきた、かなり疲労が………ふわぁ、おやすみぃ……。
-----翌日-------------------------
パチッと目が覚めた、目の前には愛する莉奈の顔が、あー幸せだなぁ……なんて思っていると
「んんっ……ふわぁあっ、んっ、だれぇ?ああっ、いちやだぁー……ぎゅーーーっ!ふふー、すきぃー」
と言ってまた寝た。
なんだこれなんだこれヤバイ莉奈の可愛さが天元突破しやがった……天使……いや女神だっ!ほんっと、ほんっと可愛いいいぃー!!
はっ、ヤバイヤバイ、トリップするとこだった。
「ホントこいつの寝顔可愛いなぁ……」
すると次こそ起きたみたいで
「んんっ?一夜ぁ?なっ、何で一緒に寝てんのよ!?しっ、しかも抱きついてっ!一夜の変態ッ!ばかいちやっ!出てけーっ!」
「やだ、出て行かない、だって、昨日ずっと一緒だからって言ったでしょ?」
僕は莉奈の頭を胸に抱いた。だからその上目遣い反則だって、可愛すぎるよ、莉奈さん。
「もうっ……ずるいわ……。でも…その…昨日はありがと。」
上目遣いとお礼のコンボっ!辞めてもう僕のHPはゼロよっ!?
「別に、莉奈のためだから……僕にはこれ位しか出来ないしね」
「そんなこと無いっ!だって、だって……!」
泣きそうな莉奈に、触れるだけのキスをした。
「ホントのことだもの、だってそうでしょ?僕は呪術師で呪い師。だけど莉奈は勇者じゃないか……」
あぁ、こんなことに言うつもり無かったのに……最低だ、僕は。
「ごめん……こんなこと言って、頭冷やしてくる」
僕はベッドから出ようとして、出れなかった。
「離して」
「いやっ」
「何で」
「だって!今離したら…一夜がどっか行っちゃう気がして……行かないでよ!ずっと一緒だからって言ったじゃない!」
あぁ、そうじゃないか。やっぱ最低だな、僕は自分で言ったことの重みを全く考えて無かったんだ。昨日の莉奈の泣きようを見てたはずなのに何でわかんなかったかな、僕はっ!
「ごめっ……んんっ!」
キスをされた、莉奈から、さっきの触れあっただけのキスじゃなくてもっと大人な、キスを……。
「んっ、はぁっ、ちゅっ、んんっっー!いちやぁ……」
「りなぁっ……んちゅっ、ちゅるぅっ、ちゅるるっ、はぐっ、あむっ……」
溺れていく、お互いに依存するように、それぐらいでしか安心出来ない僕らは……間違っているのかな……?
「一夜ぁっ、もっとぉ………」
「んっ……分かってる…んんっ」