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縮まった距離

すいません…。

忙しくて時間が…。

不良達から三山を救ってから、10分後…。

「………。」

いまだに三山に抱きつかれたままだった…。

どうすんの?この状況…。

三山はもう泣き止んでいるようだが俺の胸に顔を埋めたままだ。

何で…?

というか!さっきから周りの人の視線が痛い…。

どうする?

何とか話しかけて離してもらわなければ…。

となると掛ける言葉が重用だな…。

(以下、想像)

『三山。そろそろ離してくれ。』

いかんいかん!

それじゃ抱きつかれてるのが、嫌みたいじゃないか!

これだと三山を傷つけてしまう!

だとすると…。

『三山。可愛いな。』

よし!これだ!

…何がやねん!何が『よし!』だよ!

バカか!俺は!

これだと引かれるだけだ!

逆に惹かれてくれたら嬉しいけど…。

漢字って難しいね!

さて、どうするか…。

気の利いた一言が必要だな…。

『大丈夫か?三山。』

よし!これだ!

無難だし!

一番いい!

(想像終了)

さてと。

「三山。可愛いな。」

うん?

…はあああああ!?

何を言っているんだあああ!?俺は!

「え…?」

「い、いや、だ、大丈夫か?」

「あ…はい。大丈夫です…。」

「そ、そうか…。」

「は、はい…。」

「あのさ…そろそろ…。」

「え?あ!す、すいません!」

「いや、別に…。」

そして、三山が離れた。

別に…名残惜しくなんてないよ?

本当だよ?

だから、俺は誰に言い訳してんだ…。

その後、三山とウインドウショッピングを再開したわけだが…。

「………。」

「………。」

気まずい!

どうすりゃいいの?この状況!

何とかしないと…。

「せ、せんぱい!」

「え?な、何?」

「さっきはありがとうございました…。」

「え?ああ。当たり前のことをしただけだよ。」

「せんぱいは誰でも助けるんですか?」

「え?」

「私じゃなくても誰でも助けるんですか!」

「何で怒ってんだよ…。」

「別に…。だって当たり前のことなんて言うから…。当たり前だったら誰に対してもじゃないですか…。」

はい!本日何回目なんでしょう?

また、聞き取れませんでしたー!

俺が変なのかな?

耳鼻科行こうかな…。

って!違う違う!

今は三山が何故か怒っているから何とかしないと…。

でも、三山は一つ勘違いをしている。

それはちゃんと言っとかないと。

「三山。」

「なんですか?」

そ、そんな睨むなよ…。

「別に俺は誰でも助けるわけじゃないぞ?」

「え?」

「というかさっきみたいな不良に何回も立ち向かう勇気はない。俺はお前だから助けたんだよ。」

「え…?」

「当たり前って言ったのは三山、いや、夢菜を助けるのは当たり前って意味だよ。」

「そうですか…。そうなんだ…。えへへ…。」

「っ!」

何言ってるかは例のごとくわからんが、三山の笑顔にドキッとしてしまった。

「せんぱい!じゃあ、行きましょう!」

「お、おう。」

何はともあれ機嫌が戻ったのでよかった。

その後、三山とウインドウショッピングを楽しんだ。

「せんぱい!今日はありがとうございました。楽しかったです!」

「ああ。俺も楽しかったよ。」

「では、これで。」

「家まで送るよ。」

「え?でも…。悪いですよ…。」

「俺が送りたいから。」

「ずるいです…。」

「え?」

「せんぱいはずるいです!」

「なんでだよ…。」

「何でもありません!お願いします!」

「お、おう…。」

なんで怒ってんだよ…。

そして三山の家に着いた。

「ありがとうございました…。」

「おう。あ!これ。」

そして俺は買ってあげた服が入った袋を渡した。

「ありがとうございます…。」

「じゃあ。また、明日な。」

「はい。また明日。」

互いに手を振り、俺は家路に向けて歩き出した。

こうして三山とのデート?いや、デートだな。

は終わった。



はい。これで、デート編完結です。

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