#006 小夜
理子視点で展開します。
皆を見送った後、あたしは部屋に戻った。死神ちゃんはまだベッドに座っている。あたしも死神ちゃんの右隣に座った。
「いろいろ聞きたいことがあるんだけどいいかな?」
死神ちゃんがコクコクと頷く。
「あたしが友達を連れて戻って来た時どこかに行ってた?」
「はい。呼び出されて私達の世界に」
言いながらもずっと俯いたままだ。
「んー、やっぱ、さ。こーゆーミスするとペナルティとかあったりするのか?」
少し悲しそうな顔をして頷く。少しの間を置いて話し始めた。
「一回だけなら注意だけで許してもらえます。それでもすごく怒られますけど。その後のことは対応してくれる先輩に引き継ぐんですけど、私は二回目だったので許してもらえなくて、成仏させてもらうのが遅くなるみたいなんです」
成仏? どういうことだ?
「私達死神って……自殺した人への罰というか……命を自分で捨ててしまった人に課せられる仕事なんです。まだ生きていたいと思いながら叶わない人と接して、命を粗末にしたことの愚かさを知れってことみたいで」
「自殺? 何歳でそんな事を? そういえば死神ちゃんの名前聞いてなかったね」
「小夜です。でもこれは死んでから付けてもらった名前で、生前の名前はわかりません。先輩の話だと十三年で私は命を捨てたみたいです」
右手首を見ながら話す死神ちゃ……じゃない、小夜ちゃん。そこには傷は見えないけれど、手首を見るってことはリスカだったのだろう。十三歳………中一か中ニ………そっか、中学生にしか見えなかったのはそういうことか。うう、視界が滲む。
「それで小夜ちゃんはこれからどうなるの?」
わかんない。そう言って黙りこんでしまった。
「慣れない生活を送る三人と、あたし達。みんなで頑張ろうよ!」
小夜ちゃんがあたしを見上げて、初めて笑顔を見せてくれた。
うわあ、かわいい。こんなにかわいい子が十三歳で人生を終わらせるなんて悲しすぎる。
思わず抱きしめ……ごんっ。小夜ちゃんをすり抜けて、そのまま上半身が左に倒れてベッドの縁に額をぶつけた。これはコブができるな…痛いし恥ずかしい。額を右手で擦りながら恥ずかしさをごまかすためにできるだけ冷静を装って言った。
「さてと………これからどうするか考えなきゃな」