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ここのDMは性格の悪い

文章はまた後日修正しようと思います。


貫はダンジョンの増築を行った。


1階層目は元々迷路のような作りなので既存の下水道をそのまま使用した。

ただし、下水道内にあった密偵の残した道具で使えそうなものは回収し「○○の密偵にやられた」などの偽情報を残しておいた。まあ胡散臭いことこの上ないのでまず引っかからないだろう。

一応2階層への階段はガラクタとかで隠したが見る人がみればすぐ分かる程度である。


2階層目は湿原を更に広げた。

ただし各所に人一人分程度の大きさの底なし沼を配置した上で、霧(瘴気入り)を発生させているため視界も悪くモンスター以外にはかなり環境が悪くなっている。

3~5階層目も同じ仕様にしているが徐々に気温・水温は低くなり、瘴気の濃さも増加しているので、気づかないうちに侵入者が衰弱するのを狙ってみた。

これら4層の水はこのダンジョンの最下層である8階層に排水されており、常にひざ下くらいの水位になるよう調節している。また湿地帯でしか見られない珍しい植物が自生しているので冒険者寄せにもなり一石二鳥である。

因みに瘴気は空気より重いのか階層の下へ下へ降りていき最下層に行くほど濃度が濃くなっているようだ。


6階層目は意外にも普通の洞窟である。

いくつかの小部屋を通路で繋げている作りで、落とし穴や矢など罠を多めに配置している。

尚、本来階段付近に罠を設置できないのだが貫は意外にも器用なゴブリンと手製の罠を作成し設置している。

仕掛けとしては簡単で足首が埋まる程度の小さな穴を30個近く作り、その中にアメーバーの一部と下水道内にあった汚染水でも最も強力なものを材料に作った毒粘液が入っている。

この毒粘液粘度が相当高く、焼くか大量の水で洗い流さないと取れないモノとなっている。毒は遅効性で麻薬を摂取した状態になるものとなっており、時間が経過して気づいたときには戦闘中や探索中に関わらずハイになったり、バッドトリップになるという意地の悪い性質となっている。

6階階層最新部手前に他のDM【機皇帝(笑)】さんから掲示板経由で貰った「メタルゴーレム」を配置している。この機皇帝さんとはよく情報交換して懇意の関係となっており、他にも低レベルのゴーレムを複数体貰っているので貫は頭が上がらない。

さてメタルゴーレムであるがとにかく固く、力が強い。

動きが遅いので、弱点である頭部に気づけば破壊されて終わりだが頭部程度の損傷ならば【軽微な損傷ならば時間経過で直る】という特性があるので、何度も倒されることが前提の序盤ボスとしてはかなり便利な存在ではないだろうか。

尚、動きが遅いので脇を駆け抜ければ普通に次の部屋に行けたりするのはご愛嬌だ。


6階層最深部は唯の部屋だ。

この部屋の中央にはボタンが付いた台座があるだけで、このボタンを押さなければ7階層への扉が開かない仕掛けになっている。

ただボタンを押したあと台座の周囲をグルリと囲むように配置した落とし穴が起動するようになっており、底にはいくつもの針を配置して【ポイズンヴァイパー】という麻痺毒を持った蛇モンスターのプール状態になっているので意外と致死性の高いトラップとなっている。


7階層目は一気に環境を変化させて【雪山】としている。

ここはかなり大量のDPを使用して大規模の山を作成しており、入口を入った時点で目の前に明らかに怪しい洞窟が山の中腹に見える仕様になっている。

此処は常時吹雪いており、瘴気と相まって視界がかなり悪い。

更に落とし穴もデフォルトで配置して、場所によっては崖もあるのでそういったものを注意しながら、崖をぐるりと迂回して登山という鬼畜コースである。

更に更に!湿地帯で全身濡れている体で雪山とか完全に凍死を誘発するため、完全に侵入者の心を折りに掛かっている心折設計(※誤字にあらず)となっているのである!!

・・・ モンスターはウィスプ、スノウゴーレムを配置したので寒さに関係なく常駐させている。

ついでにダメ押しとして入り口付近にスノウゴーレムを配置して侵入者がある程度進んだ後、入口を雪で隠すように指示している。


8階層目は【湖】。

見た目は湖というよりは貯水槽のようになっており、上層の湿地帯からの排水が溜まって出来た人為的な湖である。此処は湖の向こう側に扉を配置して橋のような細い通路を湖を横断するように配置している。

湖には貫のモンスター中、最強戦力である【デモンローパー】を1体配置している。

全長10mという巨体で黒い大樹のような本体から50m程で人間の太もも位の太さの触手を100本近く生やしている。それぞれが固くしなやかで様々な毒を分泌している。また寒さにも多少耐性がついたため、本体は水中の底から動かず触手だけで湖を渡る侵入者に一方的に攻撃を加えるのが基本戦術となる。

デモンローパーはタブレット各種をいくつか投与して増えすぎた他のモンスターを餌にしていたらローパーから進化した種族で貫はコイツを見た瞬間、大量のDPを使用してもう一体作成し感謝のメッセージと共に機皇帝に送りつけた。

蛇足ながら機皇帝はデモンローパーを見た瞬間、「なんという絶望感」とコメントして即座に特典【機械化】を使用。

【デモニウムメタルローパー】というボスモンスターを作成したりしなかったり。


そして最後の絶望。

湖を渡って扉を開けると其処には・・・アイテムだけ。

なんとここまでの苦難に満ちたルートはミスリードであり、その事実を突きつけられた侵入者は心折られるか、怒り狂うかのどちらかであろう。

引き返そうにも疲弊し、心の折れたもしくは怒り狂った状態では上層までは帰ってこれるのはほんのひと握りだけとなるだろう。


尚、貫は最後の良心として最深部にアイテム【拡張袋】を配置した。

このアイテムはリュックサック程度の大きさの袋で、その内部には袋の口の大きさが許す限り物置一つ分の容量の荷物が入る。また重量も変化せず揺らしても瓶類が割れることはない優れものであり、荷物を運ぶことの多い冒険者や商人にとってはかなりの価値があるだろう。まあ厳しすぎて侵入者が来なくなるのも問題なので侵入者を呼び寄せる先行投資も兼ねているのだが。


これが貫の新生ダンジョンの構成である。

テーマとしては【環境で殺す、あと嫌がらせ】。

本当のダンジョンルームと森への通路は6階層のポイズンヴァイパーのプールに隠れた通路を進み、はしごを上ると着くようになっている。一応こちらにも貫の切り札を門番として配置しているが、まず発見されることはないだろう。

発見された場合は、門番に最後の望みを託して諦めよう。


貫はダンジョンが完成したあと、寝不足から気を失った。


進化したモンスターの紹介ができなかった・・・

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