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癒しのない毎日

実際モンスターってグロいと思う。

特に虫やスライム系

自分のモンスター一覧を見たあと半日くらいの記憶がない。

まあよくわからないが、ダンジョン作成に取り掛かるか。

まずはモンスターの詳しい説明を見てみよう。


・アメーバー 2P

 スライムの亜種。

スライムと比較してより流体に近い体を持つため周囲の環境に影響されやすい。

移動速度や力はスライムよりも低いが、水さえあればどのような環境下でも適応することができる。生命力、繁殖力も高い。

知能は皆無で炎に対して凄まじい脆弱性を持つ。


・大ムカデ 5P

 固い攻殻と麻痺毒を持つ。

 80cmほどの体長を持つが虫だけあってそこまで力は強くないため、

 雑魚モンスターの代表格。

 生命力、繁殖力はともに高いが知能は低い。


・ローパー 10P

触手の塊。

本体はほとんど動けす、20本程度の触手を伸ばして獲物を捕獲する。

触手の太さ、長さも個体によって違うが平均5mほどの射程がある。

生命力は高いが栄養が豊富でないと繁殖(分裂)しない。

特別弱点はないが、気温が下がると冬眠する。

知能は犬程度。


なんだよ。

あれか?

俺は生命力、繁殖力、グロさ極振りとかだったりするのか?

いやまだ慌てるような時間じゃない。


もしかしたらローパーとかスライムはウルフとかみたいに意外と愛嬌があって癒しになるかもしれない。犬程度の知能っていうし。


「召喚!各種モンスターを1匹ずつだ!」


部屋の中央・・・ではなく部屋の入り口のドアに魔法陣が浮かび上がる。

そして


ガチャン


扉が開くとたった今召喚した大ムカデやアメーバ、ローパーがゆっくりと

入ってくる。


「止まれ!そこで止まるんだ!!」


やない、キモイ!キモすぎる!!

誰だよ愛嬌があるって言った奴!

アメーバーが這った後はデロデロしてるし、なんか臭い。

大ムカデはウネウネして生理的嫌悪を催す。

ローパーは触手がテカテカしてるし、ドドメ色や黒い色して太いのや細いのがうねうねしている。どう見ても外宇宙系統の生物じゃねえか!

あれだな、デフォルメって大事だってことがわかった。


「お、大きな部屋を作成!」


「中べや30P、大部屋60P、特大部屋で150Pです。どれにしますか?」


「特大で!えーっと、水分が多い地形にしてくれぇ!」


「湖は150P、湿地帯は200P、海は2000Pとなります。」


「湿地帯を作成!!」


すると先程まで真っ暗闇だった扉の向こう側にいつのまにか泥地が広がっている。

どうやらこちらの部屋の方が高い位置にあるらしく、水等は入ってこない。


「お前たちは向こうの部屋に移動して自由にしてろ!絶対にこっちに来るな!!」


そう命じるとアメーバー達はゆっくりと湿地帯に入っていく。

俺は彼らが完全に湿地帯に入ったのを確認すると大急ぎで扉を閉める。


「ハアハア・・・癒しどころかSAN値が削られるわ!!」


悪態をついてみるが、今はアレらしか戦力がいない。

直接見なければどうにかなるだろう。

多分。


ベチョベチョになった愛用のシューズ(アメーバーの体液)をゴミ箱に捨てながら、そう考えていると、何処からか放送が聞こえる。


ピンポンパンポーン


「アメーバー、大ムカデが全滅しました。」


「何でだよおおお!?」


「ローパーに捕食されました。」


「自由すぎる!?ああ!もう!アメーバーを20匹、大ムカデを雌雄で5匹づつローパーを4体向こうの湿地帯に召喚!向こうで自由にしていいけどアメーバーが増えるまでは捕食禁止!そうだな・・・100匹以上になるまで我慢しろ!」


「召喚完了」


疲れた。

なんかすごい疲れた。

もう寝る。


「湿地帯にに何か餌になるものを。」


「ブラックバスを2Pで召喚できます」


「それを・・・もう雌雄25匹づつで。」


「湿地帯は泥沼なのでブラックバスは配置できません。水位を増加させてください」


「ん~。供給するには?」


「泉 80Pがあります。一定時間毎に定量の水が湧き出し続けます。」


「じゃあそれを湿地帯2つ対角線上に配置してくれ。」


「・・・完了しました。」


「あと果樹園とか畑とかみたいに食料を生産出来るものってあるか?」


「果樹園、畑、田んぼ、牧場などがありますが、全て別途生産物の種や動物が必要になります。」


「山とか森とかは食料ってあるのか?」


「あります。ただし探索して自分で発見する必要があります。」


「分かった。ではさっきの特大サイズの部屋に森を作成!DPは足りるか?」


「・・・200P使用。157P残ります。」


「承認!んじゃあ、大ムカデのメスを1体、アメーバーを2体湿地帯に召喚!」


「・・・完了しました。」


「次に森に何か食料になる植物や動物を150P使用して配置してくれ。おまかせで。」


「・・・林檎、くるみの木を配置します。リス、鳥、うさぎ、虫、豚をそれぞれ番で召喚します。」


DP使い果たしたけどもうどうでも良いや。

疲れた。

あ、そうだ。


「林檎とかってすぐ収穫出来るものなのか?」


「可能です。ただし一度収穫すると再収穫まで時間がかかります。」


森を作成してしばらくは食料大丈夫そうだけど、30日持つか?

どうにか生産スピードを増やせないか?


「どうにか食料の生産量や収穫スピードを早められないかな?」


「特殊肥料等をDPで取得して散布する必要があります。」


「またDPか・・・。おまかせで使い切ったのはまずかったか?ちなみに肥料のPは?」


「500、1000、2000等のPが必要です。」


高いって!

どっちにしろ取得できなかったかもな。

俺は一度椅子から立ち伸びをしながら自分のメモとPCに表示されている自分のステータスを見比べる。


「・・・なあ?タブレットって肥料になるのか?」


「固有アイテムのため不明。ただしライフタブレットは生命力を被使用者、被使用物に一定時間供給し続けるものであるため、可能性は高いと思われます。」


可能性は高いか。

てか固有の特典とかはデータが入っていないのか。

じゃあこれまでみたいにPCで検索するだけじゃなくて試行錯誤する必要があるな。


「勿体無いか?・・・う~んじゃあライフタブレットを1個リンゴの木に使用。後、その木だけマーキングって可能か?」


「可能です。」


「よろしく。」


「・・・完了しました。」


頭使いすぎて頭痛してきた。

朝起きて掲示板確認してたはずなのに色々やってたらもう夜だ。

早いけどもう寝よう。


「森の確認は明日でいいや。」







ピコン


「一度に意味ある事柄に対して1000P以上使用し、またPを全て使い切ったため

称号:投資家を得ました。」


「小規模ながら食物連鎖のある空間を作成したため、称号:箱庭作成者を

 得ました。」



「称号:投資家

 DPを使い果たしたときに低確率で直前に使用したDPの半分の値を入手する。」


「称号:箱庭作成者

 食料の供給速度が上昇する。」


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