第八話 「SECOND BATTLE」
西龍を探している時に死神からのアナウンスが流れて再戦の場所指定されていた。
だが西龍と戦えるのは瞬と千佳だけとのことだった。
俺,林,翔の三人は別の場所で勝負を見ておくように命令された。
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「よぉ。」
西龍の声。
「早速始めよーぜ。もう両者逃げるのはなしだぜ。」
「そーだな。んじゃそっちから来ていいぜ。」
「もとからそのつもりだよ!」
西龍が言い終わらないうちに俺はあいつに一撃を叩き込んだ。
しかし、全く効いていないようだ。
「俺の番だな」
西龍が呟く。
以前味わったような猛烈な連撃が襲ってくる。俺も負けじと西龍と打ち合う。強ぇ。やっぱ勝てねぇのか?体が少しずつ重くなっていく。意識が少しずつ遠のいていく。
「これで俺の勝ちだァァ!!」
西龍の叫び声が聞こえる。駄目だ。そう思った瞬間。
『幻影の氷麗』
『破滅の吹雪』
千佳が一瞬の攻撃のスキを狙って渾身の技を叩き込んだ。
「なん…だと…!?」
信じられないというような西龍の声。それに瞬がへへ。と笑いながら答える。
「俺は囮だよ。おとり。俺がお前を引き寄せてる間に千佳ちゃんが一撃を叩き込むっていう作戦だったのよ。」
得意気に千佳の頭をボロボロになった手でポンポンしながら言う瞬。
「なるほどな。まぁこれ以上体も動く気しねぇし俺の負けだわ。」
西龍の敗北宣言。
それを聞いた時、千佳は陽人に勝ったら聞くようにと頼まれていた疑問を思い出し投げかけた。
「あなたはプレイヤーとしてゲームに参加してるの?」
一瞬の沈黙の後西龍は答える。
「あぁ。そうだ。ついでに言うと最初に出てきた雑魚もプレイヤーだった。」
「そう。」
無関心そうに話を切った千佳に変わり瞬が会話を続ける。
「お前は何を知ってる?できるだけ教えてくれないか?」
「そうだな。ヒントとしたら一つの強大な敵に惑わされるな。それくらいだ。」
西龍がそのセリフをいい終えた途端あのおなじみのチャイム音が鳴り響いた。
「はいはーい。西龍君喋りすぎだよー。それじゃ脱落者はさようなら!そして生き残った二人はまだまだ頑張ってね!」
その放送が途切れた瞬間西龍は目を閉じ動かなくなった。
ゲーム開始から00:08:15
脱落者:2名