ノリで☆
はじまるよっ!
「なぁ陸斗。俺、女子にモテたい!」
そう言ったのはクラスメイトの男子だった。こいつはクラス中でも目立つ方のやつで、一応顔も悪くないから彼女ぐらいいるとおもっていたのだが……どうやら俺の憶測は外れていたらしい。
まぁ、はずれたからといってなにかあるわけでもないのだがな。
まぁそれよりも今は話しかけられてる最中だし、返事ぐらいはしておいてやろう。
「だからなんだ?」
俺は気だるそうにそう返した。これであきらめてくれると思ったんだが、どうやらこいつは手強いらしい。
「俺をモテさせてくれ!」
……こいつはなんだ?馬鹿か?アホか?
ん?モテさせてくれだって?俺がそんな方法知ってるわけないだろう。もし知ってたらこの場に俺のハーレムとやらができているんじゃぁないのか?あ゛?
まぁ、ここは冷静にやんわりと断るとするか。
「……俺はどこぞの神様じゃねぇし、そんなこと言われたからって、はいわかりました。とかいって叶えられる力とかないからな。まぁつまりあれだ、あきらめろ」
うん。おれ、がんばった。怒らなかったし、説得っぽいことしたし。ほんと、がんばった。
のに………なぜだっ!
「でだ、俺も一応モテるための条件とか、かんがえてみたんだ」
おぃ、ちょっ、まっ!
「話しかけといて無視かこの野郎……まぁでも一応そのすっからかんの脳みそで考えた結論をきこう……」
いやまて!俺待て!なんで聞いた……なんでいらんこと聞いてんだ、俺。
「つまりあれだ、モテるための要素が俺にはないんだ!天然だとかツンデレだとか委員長だとか」
自覚してたら要素にならないんじゃないのか……?
まぁきっとこいつにはそれは些細なことなんだろうけど。というかそれだけ要素がパパっと出てくるって事はだ……
「そうかお前は天然ツンデレ委員長が好きなんだな……」
こいつ呆れた……。そんなやつ現実にいるかっての……夢見る気持ちはわかるけど、夢見すぎだこの野郎。
「違うっ!俺が好きなのは天然ツンデレ委員長ではない!」
な、なんだと!?
「そうかじゃぁ誰なんだ?」
ふっふっふっ…どんなキャラでも受け止めてやるっ!
「もと番長で料理下手でアホっ子で男装したりお面かぶったりしながらヤンキーどもを倒してる……」
な……なんだと!!
それは絶対的に……
「おぉ、そうかそうかこれの作者が大好きな漫画に出てくるヒロインそのものだな」
「あぁそうだ、某少女漫画のヒロインさんに恋をした!」
ちょっとまてー!!!!