最後の誘惑
宴は終わった。
突然ではなく、退廃的な夜が終わるように、ゆっくりと、乾いた笑い声、空になったグラス、そしてよろめく足取りの中で。
馬車が一台ずつ屋敷を後にし始めた。貴族たちは香水とワイン、そして夜明けには忘れてしまうであろう言葉に包まれながら去っていった。楽師たちは楽器を片付け、召使たちは明かりを消し、こうした宴の後に必ず残る優雅な後片付けを始めた。
しかし、ヴァルド・クロムはまだ終わっていなかった。
音楽が止んだ後も。
客たちが去った後も。
夜が明ける前の重苦しい静寂に包まれ始めた後も。
彼はまだ女性たちに囲まれていた。
かすかな笑い声。
震える手に握られたグラス。
疲れた肩からこぼれ落ちる上質な衣服。
香水と汗、酒、そして長すぎた夜の疲れが混じり合っていた。ヴァルドは、贅沢の極みでできた玉座の中央に座る、満足げな王のように、彼らの間で笑っていた。
彼は決して満足することがないようだった。
ワインにも。
贅沢にも。
注目にも。
他人の欲望にも。
まるで、自分がまだ誰よりも優れていることを確かめるために、すべてを貪り尽くす必要があったかのようだった。
ずっと後になって、仲間たちでさえついていけなくなった頃、ようやく部屋は空になり始めた。
何人かの娘は召使いに支えられながらよろめき出て行った。
他の娘たちは隣の部屋に連れて行かれて休んだ。
あるカップルはドアにたどり着く前に眠り込んでしまった。
そしてついに、一晩中初めて、ヴァルドは一人になった。
部屋は薄暗く、二つの魔法の琥珀色のランプだけが灯っていた。赤いカーテンがベッドの周りに重く垂れ下がっていた。近くのテーブルには、ほとんど空になったボトル、グラスが二つ、そして誰も食べ残した果物、パン、高価な菓子の残骸が散らばっていた。
ヴァルドはベッド脇の肘掛け椅子にどさりと腰を下ろし、満足げに息を吐いた。
「さて…」
彼の髪は少し乱れ、シャツは開いていた。一晩の快楽をすべて味わい尽くしたと思った男の、くつろいだ体つき。
しかし、まだ終わっていなかった。
静寂を破る柔らかな音がした。
ドアの音。
大きな音ではない。
かしこまったノックでもない。
ただ、誰かがそっと入ってくる、かすかな軋む音だけだった。
ヴァルドは顔を上げた。
そして、彼女を見た。
一人の女性が、戸口の影からゆっくりと姿を現した。
薄暗い光が、まず彼女の脚を、次に腰のラインを、そして体の繊細な輪郭を優しく照らし出し、やがて、どんな男の疲れも吹き飛ばすような存在感を、完全に露わにした。彼女の黒髪は柔らかな波を描きながら肩に流れ落ちていた。透き通るような生地に半分覆われた、軽やかで魅惑的、そしてどこか危険なほど親密な雰囲気を漂わせる衣服の下から、透き通るような肌が際立っていた。それはドレスというより、むしろ誘惑のようだった。
彼女には下品さなど微塵もなかった。
ただ、痛々しいほどに完璧な美しさだけがあった。
計算された美しさ。
彼女のシルエット、唇、彼を見つめる静かな眼差し…すべてが、容易に欲望を燃え上がらせるように仕組まれていた。まるで、何一つ自分を否定できない男の、最も奔放な空想から生まれたかのようだった。
ヴァルドはすぐに微笑んだ。
「まさか…こんなことになるとは思ってもみなかったよ。」
女性は、まるで褒め言葉を聞く前から受け入れているかのように、軽く頭を傾けた。
「まだ起きてるのかと思ったわ。」
彼女の声は柔らかく、温かく、部屋の静寂をより親密なものに感じさせるほど低かった。
ヴァルドは少し体を起こした。
「もし夜の終わりにこんなことが起こると知っていたら、もっと早くみんなを帰らせていたわ。」
彼女はかすかに微笑んだ。
無邪気ではない。
露骨に挑発的でもない。
ちょうどいい具合に。
「なんて残酷なの。こんなに長いパーティーの後で、客のことをそんなことを言うなんて…」
ヴァルドは立ち上がった。
彼の目から疲労の色が消えていた。そこには何か別の感情があった。
興味。
飢え。
満たされた虚栄心。
「誤解しないでくれ」彼は一歩近づきながら言った。「彼らは皆、楽しい気晴らしだった。だが、君は…君は別格だ。」
女性は彼が近づくのを許した。
「別格?」
「ええ。」
ヴァルドはさらに距離を縮めた。彼女がまとうほのかな香水、かろうじて体を隠している生地、そして彼に全く怯えていないように見える静かな自信に、彼は心を奪われた。
「男が記憶に残るような女だ。」
彼女は視線を逸らさずに彼の視線を受け止めた。
「あなたは、あなたのベッドを共にした女たちを全員覚えているの?」
他の誰かがこの質問をすれば、非難めいた響きになっただろう。
しかし、彼女が口にすると、まるでゲームのように聞こえた。
ヴァルドはかすかに笑った。
「いや。だが、今回は例外だ。」
彼は指で彼女の髪の毛をそっと撫でた。
それから手はゆっくりと下がり、彼女の腕のラインで止まった。
「君は美しい。」彼は囁いた。「こんな時間に一人でいるには美しすぎる。」
彼女は彼の触れる感触をそのままに、しばらくそのままにした。
そしてまたしばらく。
彼女は身を引かなかった。
彼女は彼を拒絶しなかった。
それどころか、まるで彼の賞賛を楽しんでいるかのように、少し首を傾げた。
「もしかしたら…」
この章を読んでいただき、本当にありがとうございます。
もし気に入っていただけたなら、続きが気になる、あるいは物語を応援したいと思っていただけるなら、お気に入りに追加したり、評価を付けたり、コメントを残していただけると大変励みになります。
短いレビューでも、執筆を続ける大きな励みになります。
この物語を応援してくださり、本当にありがとうございます。




