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57.この栄誉は一生ものだ

深夜。邸宅の最上階、物置部屋からのぞく出窓に、リリを誘った。


ピエカル宗家からご提供いただいている邸宅は、花乙女宮と変わらない広さがある。


宮廷をひらくのには手狭でも、わたしたちの滞在場所としては充分。


重臣のご令嬢方たちにもお部屋を割り当て、それぞれお連れになられたメイドと快適に過ごしていただいている。


窓をあけると、夏の夜風が頬を撫でた。



「ねぇ、リリ。吟遊詩人たちが歌う、わたしの〈容貌神秘〉って……、褒めてないわよね?」


「そんなこと言ったら、私の〈閑雅〉だってどうなんだ?」


「ふふっ。ふたりとも、ツンとした顔してるってことね?」


「違いない」



と、クスクス笑って、ふたりでウィンドウベンチになっている窓台に腰かけ、赤ワインでちいさく乾杯した。


わたしもリリも18歳。ヴィラーグ王国の高位貴族令嬢としてお酒を嗜んでもおかしくない年齢なのだけど、


わたしの場合、ふざけたミハーイに勧めらてカチンときた経緯もあって、なんとなく敬遠してきた。



「どう? ガブでも飲みやすいように、甘いの選んだけど?」


「……よく冷えてて、美味しいわ」


「そか」


「……たぶん」



季節は夏の盛り。夜風は心地いいとはいえ、冷たい飲み物というだけで喉に美味しく感じられる。


すでに帝都に入って40日以上。


皇帝が、勅使を寄越してから8日。


返事をせずに放置して、さらに催促の勅使を2回寄越させてから、今日、10日後に宮殿に行くと返答した。



――どうだ、早く返してほしいだろう?



と、これまでずっと皇帝はわたしの足元を見て、焦りを誘ってきた。


アルパード殿下からの直筆のご書簡が届いたのは、わずかに一度。


わざわざ帝都まで特使として出向いたカタリン様も、皇帝は放置し続けた。


わたしとアルパード殿下を、ヴィラーグ王国のすべてを、愚弄してきた。


焼け焦げるような胸の内を押し隠し、



焦りなどない。



と、帝都の民衆に見せつける優雅な茶会を、毎日、重ねてきた。


帝都の民衆は、わたしを支持した。


皇帝を非難する声は日に日に高まり、帝国全土への広がりを見せるに至って、


ついに皇帝を、領地から引っ張り出した。


エルハーベン宮殿に戻った皇帝に、わたしは皇孫ゲオルグ殿下と公女カタリンの婚約を寿ぐ公開書簡を発し、皇帝の更なる焦りを誘った。


皇帝が藩屏としてきた反ピエカル主要四家に続いて、本拠シャウナス大公国の世子、お前の孫まで切り崩したぞと、微笑んで見せた。


優美なる公女殿下と、祖父の非道に心を痛める皇孫殿下とのラブロマンスは、帝都の乙女たちから熱狂的に支持された。


理解を示さぬ不粋な男や、賢しらげにふたりの恋を権力闘争で紐といて見せ悦に入る浅薄な男は、


乙女たちから非難の的になった。



「そんな人だとは思わなかったわ」



と、恋人にふられた男は数知れず。


そんな男は自分のことを棚に上げ、皇帝を逆恨みしては酒場でクダをまき、呪いの言葉を吐き散らした。



「結局、悪いのは皇帝ではないか!!」



焦りを隠せなくなった皇帝は、わたしとの面会を求め、勅使を3度も寄越した。


わたしは婚約者アルパード殿下を捕囚の身に置く心痛と空虚と屈辱とに苛まれ続け、


皇帝は日に日に権力基盤が突き崩されていく恐怖に怯える。


それでも、皇帝は、



――アルパード殿下をお返ししよう。



とは言ってこない。


身代金に未練を残すのか、まだ体面を取り繕おうとしているのか、



そんなことは、どうでもいい。



もはや、自分がわたしに屈服する道しか残されていないことにも気が付いていない。


愚かな老人だ。


ただ、茶会を楽しみ、乙女たちと微笑みを交わし合い、民の声援に応えて手を振るわたしにも、焦りはある。



――早く、アルパード殿下に会いたい! 抱きしめたい! 平穏な日々を取り返したい! 囚われの身から解放し、花の王国にお帰りいただきたい!



ヴィクトリア殿下は豪放磊落に見えて、お気遣いが繊細。



――最後の最後で焦ったら、負けるぞ?



と、わたしの揺れる心に寄り添い、快活な笑い声と闊達なおふる舞いとで、わたしを鼓舞してくださる。


ピエカル家は、アルパード殿下の捕囚に対して強烈な不満を表明してくださっているけれど、


さらに水面下では、



――ヴィラーグ王太子を〈保護〉される以上は丁重に扱い、エルハーベン皇帝の名にかけて、暮らし向きに不自由をさせてはならない。



と、強硬に申し入れてくださっていた。


さらには、



――ヴィラーグ王太子の身に、万が一の危難があれば、ピエカル家は総力を挙げてシャウナス大公国を攻め滅ぼす。和約を破棄し〈パン窯戦争〉を再開させる。



とまで、申し渡してくださっていた。


しかも、本拠ジェジオーラ大公国では主力〈白銀の水車小屋騎士団〉20万に臨戦態勢まで取らせ、脅しではないぞと剣刃を煌めかせてくださっている。


アルパード殿下の身柄が前ワルデン公から皇帝に移ってからでも、すでに1年近く。


長い臨戦態勢は、経費をかさませる。


それを、わたしに請求されるでもなく、ヴィクトリア殿下は申し訳なさそうに、わたしに謝ってくださる。



「すまんな。……世情、ピエカル帝国のなんのと囃されても、帝国領邦の君主として皇帝に臣従礼を執る身でもある。これが、いま出来る精一杯なのだ」


「いえ、ヴィクトリア殿下。大変嬉しきお心遣い、痛み入ります。……ピエカル家が本気で皇帝と敵対すれば、帝国は瓦解。戦となりましょう」


「うむ……。選挙王制も考えものだ。血筋による高貴な義務に縛られず、猫をかぶって皇帝に選ばれたら、欲望むき出し」


「……それでも、帝国が国の形を成しているのは、皇帝の座に権威があればこそ」


「ははっ。ガブリエラ陛下が仰られる通りの〈それでも帝国〉だ。それでも……、われら領邦君主は皇帝の権威を守らねばならない。……民の血を流させぬために」



そして、ヴィクトリア殿下はわたしの目を楽しませようと茶会の場で、無頼令嬢マウゴジャータに由来する、見事な剣舞をご披露くださった。


右手に細剣(レイピア)、左手には赤ワインがなみなみと注がれたワイングラス。


細剣(レイピア)の剣先は流麗な曲線を鋭く描き出し、わたし以外の者には目で追うことさえ難しい。


ステップは複雑に軽快で、ご陽気。


〈パン窯戦争〉の初期において苦戦したマウゴジャータが野戦を転戦し、森に潜ませた野営の兵を鼓舞しようと、焚火を囲んだ酒盛りで戯れに舞われた剣舞。



――本物を見た!!!!



と、目を輝かせるわたし。


激しく流麗に舞われている間、ヴィクトリア殿下の左手にあるワイングラスの中で、赤ワインの液面は一度も波打つことがなかった。


ご令嬢方の拍手と、通りの民衆からの熱い賞賛の声が鳴り響くなか、



「お……、お……、教えてくださいっ!」



と、わたしが、騎士に弟子入りする従騎士見習いの少年のように、両肘を張って頭をさげると、



「ははっ。それは光栄だな」



と、スッと赤ワインを飲み干されたヴィクトリア殿下の所作が、あまりにもスマートにカッコよくて、


お酒を嗜む練習を始めることにしたのだ。



「こ、こんな感じだったかしら?」



と、わたしがクイッと赤ワインを飲み干すと、リリに苦笑いされた。



「また記憶をなくすぞ?」


「あ、そうね……」


「飲み方だけなら、水で練習したらどうだ?」


「……ほんとね」



思わず、はにかむ。


アルパード殿下が帰国された暁の祝宴で、見苦しく泥酔する訳にもいかない。


伝説の王太子妃が、別の伝説をつくってしまう!!


とっくに酒豪のリリからのご教授を素直に聞き、チミチミと赤ワインを舐め、お酒の味を覚えてゆく。


そして、今さら大人ぶりたい自分に気が付いて、はにかむ。



去年の今日、わたしは花壇でひとり〈はに練〉をやっていた。



アルパード殿下が武勲をあげ、わたしの〈花冠巡賜〉終りに間に合うようひと足先に帰国するとのご書簡に、浮かれていた。



あの!


ふわふわ王太子が!!


わたしの助言を活かして(たぶん)!!


武勲を上げられた!!!!



あの日の高揚は、忘れられない。


遠く離れていても、わたしとアルパード殿下はつながっているのだと感じた高揚が、わたしを支え続けた。


実際、翌日からの〈花冠巡賜〉の沿道では、民衆からの祝福の声が増し、


デヘッとか笑わず、すこし嬉しそうにはにかんで見せ〈はに練〉は役に立った。


だけど、アルパード殿下は帰ってこなかった。



いいよ、いいよ――……、



と、ニコニコとした微笑みを、わたしが見ることは出来なかった。



「ガブリエラは、友にも、家臣にも、母にも恵まれて……、幸せ者じゃの」



フランツィスカ陛下のお言葉も忘れたことはない。


たくさんの友、たくさんの家臣が、わたしを支えてくれた。


あたらしい友にも恵まれ、わたしの手をアルパード殿下に届かせるまで、あと一歩というところまで来た。



ここで、しくじる訳にはいかない。



偶然にも、皇帝と対峙する日は、わたしが〈花冠巡賜〉をやり終えてちょうど1年という日になった。


今度こそ、取り返す。


思わず視線鋭く、欠け始めた寝待月(ねまちづき)を睨んだ。もう、寝て待つだけではない。


皇帝から、奪い返す。


欠けてゆく月が新月を迎える晩、光が絶えるのは皇帝の方だ。


リリが、そっとわたしの肩に手を置いた。



「……やっとだな」


「ええ。やっとよ」



負けない。


絶対、負けない。


きっと、アルパード殿下も見上げているに違いない、真夏の夜月を、睨み続ける。


その下では、花乙女宮に勝るとも劣らない壮麗な花壇が、月の光を受けて優美に輝いていた。



  Ψ



煌びやかに馬車を連ねた隊列を組んで、皇帝の住まうエルハーベン宮殿へと向かう。


ヴィラーグから連れてきた花の騎士と儀仗の兵、あわせて3千が粛然と行進し、ピエカル家の近衛兵7千が続く。



「もちろん、先頭はわれら乙女の盟主、ガブリエラ陛下でなくてはならない!」



と、ヴィクトリア殿下は隊列の先頭を譲ってくださった。


家格、格式、国力、いずれにおいても、今後のわたしがヴィクトリア殿下の馬車を従えることなど、二度とないだろう。


茶会にご参加くださった皆さま、ジュゼフィーナ様も、ブリギッタ様も、グンヒルト様も、ヨランダ様も、イルマ妃殿下も、それに東方女神諸国の皆さま方も、


みなが、わたしの馬車に続いてくださる。


もちろん、エルジェーベト様もレオノーラ様も、カタリン様も。わたしの重臣たちの馬車も続く。


高貴なるご令嬢やご夫人が、互いの馬車に乗り合わせたりはしない。壮麗に連なる煌びやかな馬車の隊列は、帝都の民衆の目を楽しませ、熱い声援に包まれる。


わたしは沿道を埋め尽くす帝都の民衆にも〈はに練〉の成果を披露しながら、エルハーベン宮殿へと入った。



縦に伸びる直線が何本も束になって天を突く、荘厳な宗教建築。完成するまで200年の時を要したという。


かつて地母神教会から戴冠された皇帝権威を物語る、壁面の燻んだ焦茶色が、刻んだ歴史の重厚さを主張してくる。


すべての馬車が宮殿内に到着したと、花の騎士バルバーラが片膝を突き、わたしを乗せた馬車の扉が開けられた。


後に着いたご令嬢が先に馬車を降り、並んでわたしを出迎えてくださる。


わたしは緋色の毛氈に降り立ち、天高く伸びる宮殿をふたたび見上げた。



緊張はない。



煮えたぎるような憤りと戦意を、優美な微笑みで包み隠してから、前を向いた。


ステンドグラスの嵌まるバラ窓から差し込む、色とりどりの陽光にわたしの銀髪を染められながら、天井高くまで精巧な彫刻の施された廊下を歩む。


勿忘草(わすれなぐさ)色のドレスに、王権のローブ。


白銀のティアラを頭に載せ、右手首ではヴィクトリア殿下から頂戴した銀の幅広のブレスレットが鈍く煌めく。


無頼令嬢マウゴジャータの刺青を模し、精緻な紋様の彫り込まれたブレスレット。



「われらの友情と連帯の証として、もらってはくれぬか? ともに身に付け、皇帝の前に出よう」



と、両手首のうちの片方を譲ってくださった。


イロナが猫ちゃんを描いてくれたときと、同じくらいに嬉しい。



「マウゴジャータは自分が名門バウォダフ家の生まれと知らずに育った。しかし、まともな貴族令嬢が刺青なんぞ入れる訳にはいかんからな! こうして、ブレスレットでマウゴジャータの魂を受け継ぐ者であると気取る訳だ!」



快活に笑われたヴィクトリア殿下だけど、本当は〈魂〉ではなく〈血〉のはずだ。


ヴィクトリア殿下はわたしを勇気づけるため、ピエカル家に伝わる逸品を惜しげもなく譲ってくださったのだ。



――ヴィラーグの王権代行者に、無頼令嬢の威風あり。



と、自ら尊崇される家祖に並ぶ者と、わたしをお認めになられ、世に明らかにしてくださったのだ。


胸を熱くしないはずがない。


わたしの後ろには、騎槍(ランス)を掲げるバルバーラと、剣を掲げるシャルロタが続く。


その後ろを、エルハーベン側の筆頭として女大公ヴィクトリア殿下。ヴィラーグ側の筆頭として女公爵エルジェーベト閣下が並んで歩く。


そして、その後ろを女王に王妃、王女、王太子妃、国母、公妃、女伯、公爵夫人、女侯爵、公爵令嬢、侯爵令嬢と、艶やかなドレスに身を包んだ乙女たちが続いてゆく。


謁見の間に入る扉の前で、宮中官僚が尊大な声をあげた。



「なんと、大仰な! 皇帝陛下の御前にはガブリエラ陛下とヴィクトリア殿下のみで行かれよ!」



冷ややかな視線で見据えるわたしに代わって、ヴィクトリア殿下が一喝された。



「阿呆めが! 開祖マウゴジャータが推戴した女帝クリスティナ以来、ピエカル宗家当主には友を皇帝に引き合わすに憚りなしとの特権を与えられておる! その程度の先例も知らんで、何故、エルハーベン宮殿を護れるか!? ただちに侍従職を返上し、シャウナス大公国に去ね!」


「ぐ、ぐぶ……」



と、口惜しげに顔を歪めた宮中官僚は、侍従法服の上着を脱ぎ、立ち去った。


皇帝の直臣にして領邦君主の筆頭。


ジェジオーラ女大公にしてマルタゴラの女王、ズロテポレ女公、ルブリン女公およびビエレシ辺境伯であられる、ピエカル宗家ご当主ヴィクトリア・ピエカル殿下には、


陪臣たる宮中官僚をただちに罷免する程度の権力は軽くある。


それを知っていて、尊大な態度を取ってヴィクトリア殿下の怒りを買うのだから、ゴミ虫と呼びたくなる気持ちも分かる。



「先例を盾にしたがるクセに、不勉強。まったく、どうしようもない輩。帝国のだらしないところをお目に入れ、恥いるばかりだ。許されよ、ガブリエラ陛下」


「いいえ、とんでもございませんわ。ここにおられます皆さま、ヴィクトリア殿下より〈友〉とお呼びいただき、むしろ心弾ませておられることでしょう」



この栄誉は一生ものだ。


みなが家史に黒々と太字で書き込むことだろう。ピエカル宗家ご当主ヴィクトリア殿下から友と呼んでいただいたと。


そして、自分が子孫から存在を忘れられる祖先になることもなくなった。


未来永劫、家の誇りと語り継がれる。自分の名が子孫から誇りを込めて呼ばれ続ける。貴族にとって、こんなに嬉しいことはない。



「だいたい、婚約の協議がしたいと呼び付けておいて、カタリン殿下にまで席を外せとは、どれだけ頭が悪いのだ!?」



と、お嘆きになられるヴィクトリア殿下に、みなから笑いが起きた。


扉の向こう、皇帝にまで届く笑い声を響かせ、みなで優雅に微笑み合ってから、衛兵に扉を開けるようにと促した。


遠く玉座よりわたしを見下ろす、エルハーベン皇帝アルブレヒト3世の姿が目に入った。


顔に刻まれた深いシワ。顎がほそく、白い口髭の毛量が多くピンとはねさせ、顎髭は短く整えている。


老齢でありながら、長く伸ばしたブロンドの髪は豊かでふんわりとカール、


そして、濃い青色の瞳は大きく、ギョロリとわたしを睨んでいた。


なるほど。皇帝たるにふさわしい威厳もあるし、深紅のローブに金の装具、黄金の帝冠にも違和感はない。


ただ、体躯は痩せ衰え、帝権のローブがぶかぶか。貧相だと感じるのは、わたしの主観のせいか?


皇帝の両脇には、宮中官僚が立ち並ぶ。


本来であれば、ヴィクトリア殿下など直臣たる領邦君主が立ち並ぶのが、ヴィラーグ女王たるわたしを迎えるのに相応しい外交儀礼というもの。


しかし、皇孫の婚姻という私事を協議する場であるがゆえにと、外交扱いすることを頑なに拒んできた。


領邦君主はみな、ヴィラーグ王国の花を求め、アルパード殿下の解放を望んでいる。


玉座にある、皇帝が孤立する。


その惨めな事態を避けたかったのだろう。


ヴィクトリア殿下の顔を見付けて、あからさまにイヤな顔をしてみせた。



――小さい男だ。



臣下の諫言を容れ、自らの非を認める賢帝と、かろうじて体面を保てる最後の機を、自ら手放したのだ。


この期に及んでもまだ、僅かでも身代金が得られぬものかと粘っている。


小さい以外に表現する語彙がない。


それでも、この狷介な老爺は、わたしの愛しい人の命運を握っている。


わたしは、優美なる乙女たちを従え、エルハーベン皇帝アルブレヒト3世と、


対峙した。


本日の更新は以上になります。

お読みくださりありがとうございました!


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