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いつもの日常

 〜次の日〜


「おはよう」


「おはよう...」


「おはよう、ツカサ」


 朝の挨拶を交わした後、私はいつもの様に身支度を整えた。


 その後、喫茶店のマスターとしての仕事をこなすために私は開店準備を始める。


 すると、まだ開店前だと言うのにドアが開く音が聞こえたのでそちらを振り向くとそこには昨日の男の姿があった。


「依頼なら断ったはずだよね? まだ開店前だから出て行ってくれない?」


「ああ、君に会いたいって言う人がいてね……」


 私に会いたい人なんて心当たりがない。


 もしかして私の事を嗅ぎつけたのか? だとしたら厄介な事になるかもしれない。


「とりあえずついてきてもらえるかな?」


「お断りします」


「まぁそう言わずにさ、ほら行こうよ」


 男は強引に私の腕を掴み引っ張ってきた。


 そして私はそのまま店の外まで連れて行かれる。


 店の外には3人の男が立っていた。


 1人はサングラスをかけた金髪の男、もう1人はスキンヘッドの大柄な男、最後の1人は小太りの中年男性だった。


 3人ともかなりガラが悪い。


 特に大柄な男の方は見るからにヤバい雰囲気を醸し出している。


 こんな連中と知り合いになった覚えはないんだけどな。


「おい!いつまで待たせんだ!」


 スキンヘッドの男がこちらに向かって怒鳴ってくる。


 うわっ!怖すぎるんですけど!!


「ごめんなさい。ちょっと待っててください」


 私は急いでカウンター裏にある隠し扉を開き、そこに置いてある水鉄砲を撮りに行き、彼らに向ける。


「何してんだお前!?」


 私が水鉄砲を構えている事に気が付いたスキンヘッドの男は慌てて止めようとしてきた。


 だが、残念ながらその行動は遅すぎたようだ。


 私の水鉄砲からは水鉄砲とは思えないほどの水圧が出て奴らを吹き飛ばす。


「ぐあー!!」


 彼らは悲鳴を上げながら壁に叩きつけられ気絶してしまった。


「あなた達弱すぎじゃない? まあ店前の清掃にはちょうど良かったかもね」


 そう言ってやった後、私は彼らの体をゴミ捨て場にシュートしてあげる。



 勿論手で触るのは嫌なので、能力で水を作り出し、ゆっくりと送ってあげた。


「ゴミはゴミ捨て場にね」


 一応店の看板が開店中になっていたのを確認した私は、彼らが起き上がる前に店の看板を引っ込めて閉店中の札をかけておく。


(あちゃ〜、この調子だとまたきそうだなこいつら)


 そう思いながらも、他の客に迷惑にならない時間帯に来てくれるのであればまだよしとしよう。


 だが、もしも他の客のいる時間帯に迷惑をかけてきたのであれば、容赦はしない。


 私は超能力者だ。


 この世界では普通に暮らす分には目立たないように生活しているが、もしバレてしまった場合は容赦なく力を行使する。


「ふぅ〜、やっと終わった」


 余分な仕事を終えた私は、店の奥で着替えを済ませると喫茶店のマスターとしての仕事をする為に表に出る。


「いらっしゃい」


 今日もまたいつも通りの日常が始まる。


 私はこの平凡な日々が何よりも好きなのだから守らなくてはならないのでした。


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