脱出
「...」
私は無言のまま、灰と化した少女を見つめる。
「ごめんな...」
私は、そうポツリと呟いた。
それから、私は急いでビルの外へ出た。
すると、そこには無数に兵隊達が私の道を塞いでいた。
「やっと出てきたか! お姫様が! おとなしく我々に捕まれ!」
「誰が、捕まるか!」
私はそう言うと、兵達の中へ突っ込んでいった。
「貴様、何者だ!?」
「通りすがりの超能力者だ!」
私は、叫びながら兵隊達を次々に殴り飛ばしていった。
数が多いとは言え所詮は雑魚の集まり。
私にとってはただの障害物に過ぎない。
私は、次々と兵隊を倒していきながら出口に向かっていく。
そして、私は遂にビルから脱出に成功した。
しかし、その先にもまだ兵隊達は待ち構えていた。
「もう逃さないぞ!」
「くそ...。面倒だな...」
流石にこれ以上は戦うのは町への被害的にやめておいた方がやめておいた方が良さそうだな。
私は、少し考え込むと兵隊達の方に向き直って言った。
「お前ら! 今日のところはこの辺にしといてやる!」
「何を言ってやがる! この状況でよくそんなことが言えるな! 大人しく投降しろ!」
「嫌だよ! じゃあな!」
私はそう言うと兵隊達に背を向けて走り出した。
「待て!」
兵隊達は銃を構えて私に向けて撃ってきた。
だが、銃弾は私には当たらなかった。
私は素早く弾丸を避けるとそのまま兵隊達の間をすり抜けていき大通りへと出て人混みの中に紛れることができた。
「ふぅ〜...。助かった...」
私は安堵のため息をつくとすぐにその場から離れた。
その後、私はしばらく走って人気のない路地裏に入るとスマホを手に取る。
「もしもし? ツカサ?」
「ええ、無事?」
「ああ、余裕だね! あんな奴らに私が負けるわけないじゃん!」
「まあ、それもそうだね。それよりも早く喫茶店に戻ってきて」
「了解」
私は電話を切ると喫茶店に戻るのだった。




