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『マッドマン』④

 

 そしてそのまま『マッドマン』に向かって突っ込む。


「なに!?」


 予想外の行動だったようで、反応が遅れる『マッドマン』。


「くらえー!」


 私は渾身の一撃を『マッドマン』にぶつけようとするが、 バシッ!


「なに!?」


 またもや見えない壁に阻まれてしまう。


「残念だったな」


「ぐぬぬ、ならもう一回!」


「無駄だ」


 再び突撃するが、またしても防がれてしまった。


「くそぉ...」


「これで終わりだ」


『マッドマン』がそう呟き手を振り上げると、私の体はビルの外、空中へと投げ出されてしまう。


「うわあああああ!!!」


「ふん、落ちたな」


 そう呟く彼に私はこう言いました。


「とか言うとでも思った?」


「なに!?」


 驚く彼の隙をついて、私は水の球体を作り出して、それを足場にしビルの中に戻る。


「馬鹿な、なぜ生きている?」


「さぁ? 運が良かったんじゃない?」


「ちっ、まさかこんな隠し玉を持っていたとはな...。仕方がない、予定変更だ。お前たちを今すぐ殺す」


「できるかな?」


「もちろんだ。俺には奥の手がある」


「へぇ、じゃあ見せてもらおうかしら?」


「いくぞ! 我が力を受けよ!

『混沌の力』!!」


『マッドマン』は叫ぶと全身から闇を纏った。


「なんだあれ?」


「これが我ら『カオスチャイルド』としての真の能力、『混沌化』だ。これによって俺はどんな物にでも姿を変えられる」


「なるほど、だから私達の前に現れたときはただの人間に化けていたのか。といういう事はあの時ノエルが見た学生は貴方が変身していた姿ね」


「そういうことだ」


「ふぅん、じゃあ試してみようか」


「ほざけ」


 そう言うと『マッドマン』は一瞬で姿を消す。


「どこに行った?」


「後ろだ」


「え?」


『マッドマン』の声に反応して振り向いたが遅かった。既に奴の拳が目の前まで迫ってきていたのだ。


「しまった!」


 ドゴッ!


「きゃっ」


 私の顔に奴のパンチが入る。


「まだまだ行くぞ!」


 そこから怒涛の連続攻撃が始まった。


「オラァ!」


「グハッ」


 ドスッ!


「ゴフッ」


「トドメだ!」


 そう言って飛び蹴りを放ってくる『マッドマン』。


(まずい...このままだと殺される)


 私は奴の攻撃に対して防御をとる。だが、そんなことはお構いなしといった様子で奴はこちらに迫ってくる。


 しかし、次の瞬間奴の体が吹っ飛んだ。レイカが蹴り飛ばしたようだ。


「大丈夫か、ツカサ」


「なんとか...」


 私はレイカに礼を言いながら立ち上がる。


「まだ終わっていない、所詮寿命が少し伸びただけだったな」


『マッドマン』は立ち上がり、そう言うのだった。

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