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第33話 ■だ君「夢死、無状、無定見」
「これといった強い考えを持たない無定見。
とりたてて善行も、それ以外の何かもなした事のない無状。
そんな夢の様な何もない、無駄な人生を送り終わろうとする、夢死な老人がいた。
「死ぬ前に何か善行を」と老人が考えた結果。
同じ病院の苦しんでいる患者を殺して回ったんだと。
老人は捕まった後に、そう白状したんだ。
老人は捕まったけど、残り少ない人生だったから、すぐにポックリと逝ったよ。
死ぬ前にボケたと思うだろ?
でも、その老人の同じ病室に、もうすぐ退院の人もいたんだぜ?
多分、他人が元気なのに腹を立てたのではないのかな?」
「死にたくない」




