15/46
第15話 おだ君「空涙、空褒め、空夢」
「そろそろ眠たくなってきたな。
兄貴の大学にいる女に、現実が見えてない女性がいた。
口先だけの空褒め、少し咎めれば嘘泣きの空涙。
さらに理想ばかりの空夢をウザいぐらいに語るらしい。
そんでその女が、どうにも理想の男性と結婚したんだと。
まあ、関わり合いにならないならどうでもいいかと、兄貴も思っていたらしいが。
そんな男いないんだよ。
兄貴の友人からスマホに写真が送られてきたんだわ。
着飾った女が、何もない空中に対し喋りかけながら、腕を組んでるかのようなポーズで歩いている姿が。
それどころか、その見えない彼氏を友達に紹介したらしい。
兄貴は速攻で写真を消したよ。
冗談なのか、理想が高じすぎて妄想を現実と思うようになったのか、それとも亡霊にでも取り付かれたのか。どれだと思う?」




