CODE006:たわわな自主CQB訓練
お読み頂きありがとうございます。
申し訳ありませんが、この話で<打ち切り>とさせて頂きます。
――A.D.2067年4月5日(火)PM03:40 総合演習場
神城重工とアルテミス電鋼の模擬戦は、1戦目と4戦目が神城重工、2戦目と3戦目がアルテミス電鋼の勝利で2対2と互角の結果に終わった。
2戦目、ボクがショートブレードの結月機に倒され、そのままフラッグを取られて敗戦。
3戦目、乱戦になりボクがハンマーの奥住機に倒され、神城先輩が囲まれてしまいジリジリと削られ敗戦。
4戦目、ボクが奥住機の足をスナイプし動きを鈍らせ、神城先輩が奥住機と結月機に止めを刺して勝利。
結局ボクが敗因の大半を占めていた……
「若宮は1対1になると逃げ腰でワンテンポ反応が遅れるのよぉ よくそれでRHのオペレーターに選ばれたわよねっ」
市街地フィールドSB2-14-Fから戻り、反省会と言う名の神城穂香からガミガミと叱られタイムである。
「若宮はんはメンタルをもっと鍛えないとあきまへんなぁ」
この後もう少し神城穂香の小言は続き……
「次の模擬戦は明後日、神城重工、アルテミス電鋼、アグニ・テック、三原製作所の4社合同で行われる予定だよぉ」
PM04:00に近づき、最後に明後日模擬戦だと言う事が告げられ解散となった。
◇◆◇◆
――A.D.2067年4月5日(火)PM04:20四芒星形次世代技術総合研究所:射撃演習場CQB棟・市街地訓練場
「バババッ バババッ バババッ」
イスラエル・ミリタリー・インダストリーズ社のアサルトライフル、タボールTAR-21の銃声が響く。
ボクは先程の模擬戦の反省を踏まえ、CQBと呼ばれる市街地閉所近距離訓練を行っていた。
早い時間に解散になったからと言って遊んで良いわけではなく、各自それぞれ必要だと思われる訓練やメンテナンスをするのがこの時間帯だ。
どうも急にターゲットが前に現れると焦ってしまって照準を合わせるのが遅くなってしまうな……
「あら先客が居たのね。あなたはさっきの模擬戦でわたくしの足を射抜いてくれた方ですわね。わたくしの事を覚えているかしら」
そこには、セミロングのゆるふわウェーブヘアーのアルテミス電鋼:奥住美怜が立っていた。
「もっ……もちろんです……」
「あなたお1人? わたくしもご一緒させて頂いていいかしら」
いきなりの奥住さんの申し出に驚いてしまったが貴重な機会なので承諾する。
「1回一人でやらせて頂いて宜しいかしら」
「ハイッ」
奥住さんはベルギーのFNハースタル社SCAR-Lを構え無駄の無い動きでターゲットを撃ち抜いて行く。
先程の模擬戦ではハンマーしか使っているところを見てなかったのと、ただでさえ神城先輩より大きくたわわな胸の膨らみが、赤系デジタル迷彩タクティカルシャツにコルセットリグで余計に強調され圧倒的な乳袋の弾む様に見惚れてしまう……
「それでは一緒に制圧訓練お願いするわ」
「宜しくお願いします」
そこからボクは奥住さんとツーマンセル・ルームクリアリング。
突入を開始から部屋毎に周囲警戒及び掃討と、奥住さんに引っ張られながら進み5セット熟し
「最初はぎこちなかったけど後半はなかなか良くなってたわよ」
「ありがとう御座いました」
「また会ったら宜しくね」
こうしてボクは自主訓練を終えた。