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65 朝のサニア

え、いいの?

僕は喜んで寝室に向かった。


脱がせてみるとサニアの身体は均整が取れていた。制服の上からだとそんな風には見えないんだけど。

ユウミと逆だな。ユウミは制服の上からでも身体つきが想像できてそそられる。姿勢とか制服の着方の問題だろうか?

それともにじみ出るものが知性と痴性で違うからだろうか。


サニアとはそういうことの後も少し話をした。


「サニアは僕とはそういうことがしたくないのかと思っていたよ」

という僕に、

したいかしたくないかは相手によるわ。

サニアはそう言った。


それは外見だけの話ではないし、以前に話した性欲がどうのという話でもないわ。

マリア派の考えとは違うけど、ちょっと同じ部分もあるかもしれない。


「うーん、それって、、、あれぇ?」

話しながらサニアは眠ってしまっていた。


あらら。サニアは知的な美人というカンジだけど、寝顔は幼く見えた。

僕はサニアの隣で眠りに就いた。


翌朝、僕が目が覚めたのはもうけっこう遅い時間で、あわてて隣のサニアを起こす。

うにゃあ。。。

寝起きでボケッとしているサニアを着替えさせて食堂に引っ張っていった。


ごめん、朝は苦手なのよ。

朝食を食べながらそんなことを言うサニア。

僕は彼女の意外な一面を見た気がした。


考えたいことがあるとラボに篭るというのは僕の行動パターンの定番だった。

条件を変えて撒いた2代目大豆に水をやってから、ラボでタブレット端末を見ているふりをしながら考える。


昨夜サニアが言おうとしたことが、「話をするとかしてある程度お互いのことをわかった相手とそういうことがしたい」というのならそれは僕と同じで、

その上でサニアが僕とそういうことをしたいと思ってくれたのならそれは僕にとって嬉しいことだった。

故郷の惑星では、普通はそういう話をしたりなんだかんだでわかりあえたと思う相手と結婚するわけだからそれは普通のことで。


だったら僕たちはこんなところまで来て何をやっているんだろう?何をやらされているんだろう?


はあ、あと1ヶ月。そろそろ土壌調査のレポートを纏めてしまわないと。

乾燥地帯と低湿地帯と高湿地帯の土、それぞれの水分量とどれだけ水分を保持できるかなどを纏めたレポート。

これだって何の役に立つのか今の時点ではわからないけれど。


そして土といえば、ケイトが管理している高湿地帯の土に大豆を撒いて、草を食べた鶏の糞を肥料にして与えていたものが花を咲かせ、やがて花の付け根に小さいさやが出来た。

さやは小指の先ほどの大きさになって、そこからは成長せずに枯れてしまった。さやを割ってみたけれど、その中には何も無かった。

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