修正テープ
ついに師走を迎え、今年もわずかとなった。
この時期は役所等に提出する書類の準備にかかる。
おっと、うっかり間違えたぞ、という時はどうするか。
私は正式な場へ提出する書類は二重線で消し訂正印を押していた。
それが正しいと信じていた。
二重線の下に見ようと思えば読み取れる間違えた文字がキチンと間違えた理由を教えてくれる。
ほうら、不正はしていませんよ、と言わんばかりだ。
去年、そんな訂正印のついた書類を窓口に持って行くと『修正ペンでいいですよ』と言われた。
あれれ?
いつからそんな緩くなったの?
インチキしたりしないの?
訂正印はこれ以上書き換えていない証。
でも修正ペンを使えばその上から丸ごと修正できちゃうよ?
その経験を踏まえ、修正テープを用意した。
この手のものが出始めた頃は『修正ペン』だった。
ぺんの形をして使うときにはカチャカチャと振り中の液体を混ぜてから使うアレである。
たまにペン先が修正液で固まったりしたものである。
最近はテープが主流で、ペンよりも塗ってすぐに字が書けるところが良い。
液が乾くまでふうふうしながら待たなくても大丈夫。
たまに早まって字を書こうとしてグチャグチャになる心配も無い。
が!!
驚いたことに『修正テープはがし』なるものが売っているではないか!!
消しゴムの形をしている。いや、消しゴムそのものだ。
これはどういう状況で使うのだろうか。
間違いの元を確認したいときか?
いや、そんなことをすれば正しく書いたものは何処へやら?
そもそも、そんな状況がおかしい。
悪事を働くつもりなのか。
では修正テープで消しすぎてしまった場合か?
これなら考えられる。
余計なところまでテープを引いてしまうなら今度はテープはがしで剥がしすぎない様に気を付けないと。
下手をすると引いては剥がし、剥がしては引く、と永遠に終わらない。
文字を書く時はいつになる事か。
そんな時はやはり修正ペンがオススメだ。
ピンポイントで修正できるもの。
そんなこんなで一箇所テープで修正しながらも書き上げた書類を持って行った。
お願いします、とお渡しすると係の方が
『訂正印、あります?』と。
一応持って行った三文判をお渡しすると修正テープの箇所に訂正印を押した。
『今度から二重線と訂正印でお願いしますね』と言われた。
あ、、、はい。
やはりそうですよね。