15話 戦闘
帰路につこうとしたその時後ろの茂みがガサガサと揺れ始めた
「にゃ、春気をつけるにゃ何かいるにゃよ」
「そうみたいだねハクア、クロナ武器を構えて茂みから目を離さないように警戒するんだ」
「みゃ、わかったみゃ」
何事もなく帰れると思ってたけどそんなに上手いうまくいかないよね、簡単な依頼だって言ってたしそんなに危ないモンスターはでてこないと思うけどってうわっ!?
そんな考え事をしてると僕の頬を鋭い液体のようなものが掠めた
「にゃ!?春!血が出てるにゃ!」
「ハクア、クロナ気をつけろ!何か分からないけどすごい速さで飛ばしてきた!」
「みゃーっ春を虐めるなみゃっ!」
そんな掛け声とともに何かが飛んできた茂みにハクアが飛びかかり茂みの草を切り裂いていく
初めて武器を使うはずなのに凄いな、やっぱり猫だから爪とかは使いやすいのかな
茂みの草が一掃されるとそこにはドロドロとした液体のようなものがぷるぷると震えていた
「これがスライムかみゃ?みゃーっ!あれ?効かないみゃ!?」
「ハクア!一旦引くんだ俺が何とかして見る!」
多分スキルは念じれば発動するんだろう、だとすれば
『燃えろっ』
そう強く念じるとスライムが突然燃え上がった火の勢いはやがて弱まっていきスライムは消えていた
「はぁ、はぁ、よかった倒せたみたいだな」
スライムが消えたのを確認すると俺は意識が遠くなった