9/11
詞人たちはかつてないほどにメッセージを送る
14.11.10 コード部分に半角スペース追加
ドナウ河の岩の上より
セイレーンは眺める
何と巧みなことか
この絶壁よりも断絶している
饒舌すぎる舌と瑞々しい耳たち
かつての神聖なる詩は 世界は
引きずり降ろされ
今や電圧が
5V満たすとか満たさないとか
if (人の世) {while() { 全 = 善 } }
崇高な理想は
喧噪と
ネオンの明滅と
白けた朝の吐瀉物と
成り果てたか
電子の海に
エフェクトの唄が流れる
ディーバの住む部屋は 非存の理
結局到達したのは
潮の満ちる浜辺の
波打ち際の
最も奥まで届くところ
少女らは
少年らは
手にしたばかりの世界を
雨上がりの空に かざす
何時の世も プリズムを持つのは
未成熟なもの
そして
死を詩と見たもの
正直な彼らは
くだらない世界に 騒ぎ出している