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置き去り
目が覚めると、山のどこかに座らされていた。
他の4人の班員も、俺の周りに寝ている。
膝上が重いと思って見てみると、なぜか井崎がまくらにしていた。
それと足元にはあの時渡された本が一冊置かれていた。
周りを見ても、俺ら以外に誰もおらず、孤立無援の状態だった。
俺が起きてから数分で、みんなも起きて、現在位置を確認しようとした。
「今の時間は12時だね。太陽はどっちに出てる?」
騨雀が、俺たちに聞いた。
「あっちだな」
俺は山の裾野の方角を指差した。
「じゃあ、南はそっち。ということは、問題は、量がどっちにあるのか」
「ねえ、本読んでみようよ。何か書いてあると思うよ」
川西が提案して、俺たちは、まずは本を読むという選択をした。
きうして、2週間に及ぶ、帰還演習が始まった。




