最終回!?
夏の涼しい風がただよう気持ちのいい日だった。
俺は宮城と河川敷に来ていた。
「ごめんな、前、怒鳴ったりして」
「準太郎君、それ昨日も言ってた」
太郎はいなくなって、家では切なくなってしまったけれど、学校はとても楽しい。太郎が与えてくれたものだ。今までとは違う、とても明るくて、毎日が充実している気がする。
「この前はあいまいになっちゃったけどさ」
宮城が口を開いた。
「ーーーーーー私、ずっと前からーーーーーーーー」
太郎がいなくなって2ヶ月が過ぎた。今、太郎は向こうの世界で何をしているだろうか。そんな事を考えながら今日も俺は学校へ行く。太郎に救ってもらったこの命で。
「お〜〜〜〜〜〜い!準太郎」
敦だ。あの頃からずっと一緒に登校している。今まで気づけなかった。コイツの本当の面白さ、優しさ、温かさ。
「よし!行こうぜ」
「ああ!」
「おい敦、今日は数学の授業があるぜ」
「いつもだろ!準太郎」
そんな会話をしながら学校に着いた。
クラスでは男子の大きなグループがあって、その中心は俺だった。あっという間に人気者だ。みんなと喧嘩をしそうになっても何とか収まる言葉が見つかる。そういう時は太郎が教えてくれてる気がする。俺の中の太郎の名残が。
太郎と会ったきっかけはここだっけ?なんて理科の準備室を覗いてみる。いつもと変わらない匂いや雰囲気で溢れていた。奥まで行って、また光の魂なんてのとか無いかなぁって探してみる。あるはず無いのに・・・。
「あった・・・・・!」
そこには確かにあの時の光っている何かがあった。
後ろで扉を開く音が聞こえた。敦だった。
「俺は2ヶ月前、疑問に思ったんだ。いつもの準太郎じゃないって。準太郎の顔した別の誰かだって思った。そうだんたんだろう?長年友達やってれば分かるよそりゃ」
俺は正直驚いた。コイツは俺の事何でも分かっていた。そして俺は覚悟を決めた。
「これから俺がやることについてきてくれるか?」
「当たり前だろ!?親友だ」
俺は深くうなずいた。
俺は太郎に何もしてやれていない。実際、太郎は体を借りたからとか言ってたけれど、俺はそんなもので終わらせる気はさらさら無かったーーーーーーーー。
今まで読んでくれてありがとうございました。
つづきがありそうな雰囲気にしたのは、2をやろうかと思っているからです。
お気に入り登録がけっこう多かったらやろうと思ってます。(人気をはかるためという理由で)なので登録よろしくお願いします。
「二つの人生」書いてて楽しかったです。
「OVER DRIVE」の方もよろしくお願いします。