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太郎誕生!?

「本当によかったね〜」


「待て待て!お前は誰なんだよ?」


「僕を生んでくれてありがとう!感謝する」


「生むってどういう意味だ?」


あまりに突然な出来事に俺は喜が動転していた。


「光の魂に頭を当てたのは君でしょ?」


「光の魂・・・」


心当たりがあった。理科室にあったアレだ。俺は足を滑らした時にその「光の魂」に頭をぶつけたらしい。それがこんなことになるなんて・・・


「僕は光の魂に入っていた。光の魂を頭に当てると、その人の体を手に入れる事ができる。つまり君は僕に体をくれた。僕はご主人に忠誠を誓うよ!そして、ご主人に恩返しをしないと僕は向こうの世界へと戻れない」


目の前の俺がどうだこうだと言っていたけれど、俺の頭には全く入っていなかった。


「お父様が修行として僕を向こうの世界から地球へ送ったんだ」


「でも俺は、これからお前の面倒を見てはいけないぜ?」


「ごめん。どうにか頑張って!」


(どうにかって・・・)


「とりあえず、僕に名前をちょうだい。君の名前の一部でもいいから」


「じゃあ・・・た、太郎」


「おお!ありがとう。これからよろしくね、準太郎!」


太郎がそう言った時だった。扉の方からノックの音が聞こえてきた。きっと母だろう。俺は急いで「太郎」を押入れの中に入れようとしたが、太郎は臨機応変がきかず、全く動かなかった。仕方なく俺が押し入れに入る事にした。太郎が母とうまくやれるか心配だったが忠誠を誓うと言っていたので、俺は太郎を信じることにした。


「準太郎!大きな声で誰と喋ってるの?」


「ひ、独り言?」


声が震えていた。太郎はそうとう緊張している。


「ずいぶん大きな独り言ね」


「まあね・・・」


「ちゃんと宿題やりなさいよ?」


「分かったよ」


そう言って母は俺の部屋から出て行った。


「よくやったな!太郎」


「すっげー緊張した〜」


二人して笑った。

このハプニングから俺は太郎を信用するようになった。

そして俺は思った。コイツは使える!!!


「さっきさ、忠誠を誓うとか言ってたじゃん?」


「うん!何か仕事?」


「コンビニで飲み物買ってきて」


太郎は目を丸くした。そして準太郎が言うならと太郎は買い出しへ向かった。




太郎が買い出しへ外に行っている間、俺は見つからないように部屋にいればいい話だ。太郎がいれば俺は逆にとても楽なんじゃないかと思った。しばらくすると、太郎は飲み物を買って帰ってきた。そして俺は飲み物を飲みながら太郎に言った。


「明日、学校なんだけど」


「僕が行ってもいいけど・・・いいの?」


「何が?」


「僕は勉強のやり方が分からないし、友達との付き合い方も分からない」


確かに!と思ったが俺は軽く考えた。


「まぁなんとかなるでしょ」


「じゃあ、いいのね?」


こうして明日は太郎が学校に行く事になった。

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