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こまかい詩集

詩 甘い蜜の食中「花」

作者: 仲仁へび



「どうか私を守ってください」


「私を見つめて 抱きしめたらこの手を離さないでください」


「決して 絶対に」


 交差点 信号赤く光る

 ビルの明かりが点滅してる

 道は濡れて 空は嵐

 稲光りが 裁く人間探してる


「探していた人だと思った」


「君はそう思わせるのが得意な人なだけだった」


「知らず捕らわれてしまった」


 ずぶぬれになった君が痛々しすぎて

 思わず抱きしめて なぐさめてしまった

 正しい事じゃないというのに

 見捨てる事ができなかったんだ


 君は卑怯者だ

 みすぼらしいフリをして

 自分を守ってくれる存在を探しているんだ


 分かっているのにどうして近づいてしまうんだろう

 花の蜜を吸う昆虫のように引き寄せられて

 それが食中花だと 理解してるならなおさら


「私の瞳を見つめてください」


「私をどうか抱きしめてください」


「私を守ってくれるなら 甘い夢を見せてあげます」


 交差点 信号赤く光る

 ずっとずっと 色が変わらないままで

 けれどそれは そう思い込んでいるだけ

 車が突っ込んできても きっと気が付かない




「ストーリー」


 その美しい花は、自らの色と匂いで餌を誘い出す。

 誘い出されたモノを、花は決して、人間とは思わないだろう。

 なぜならそれは、異なる種族なのだから。



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