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Episode.4



          「ありがとうございました〜。」



            がやがや





       「なんか思ったよりふつーだったな」



   「なんかツッコミどころ満載だったし」


  「私はそのツッコミ副音声のおかげで

   飽きずに観れたよ? 笑」



  「それで、この後は?」


「あそこ行ってもいい?」


  「『あそこ』?」


「象のすべり台のある公園」



  「いいよ」


  「じゃ行こっか」


「おう」










                     キィ〜ッ



                 「とうちゃーく」



                  「ゔー。。」


                     カチャッ


      「2月にチャリは寒いね、やっぱ。。」





シュコッ



ごくごく


「ふぅぅ〜〜あったまるぅ〜」



  「手ぇ冷たい〜」



  「で」


  「なんか話とかあるの?」


「ん?」


「ああ、まぁ」



「めぐに渡したいもんがあって」


  「『渡したいもん』って…

   あのカゴのでっかいやつ?」


                 「ああ」


  「ずっと気になってたんだけど、

   アレ私に用意したもんだったんだ」



          「ああ、まぁ」



「はい」



  「で」


  「なに?これ」


「開けりゃわかる」


  「ここで開けてもいいもの?」


「開けてもいいように場所を移した」



  「ん?」

  「イミフ」


「だから開けりゃあわかるって」


  「んーー」


  「コウからプレゼントもらうのって初めてかも」


  ガサゴソ…



「俺も誰かにプレゼント渡すの人生初かも」



  「うわぁ〜、じゃあ貴重だぁこれ」


  ぱかっ



  「うわっ!!」

  「チョコだ!」


  「しかもピンクのハート型…

   ちょーーデカい」


  「…これ、コウが作ったの?」


「ああ、姉貴に教えてもらって」



  「…コウが湯煎とかしたの?」


「ああ」



  「・・・」



  「全然イメージできない 爆笑」


「姉貴にも爆笑された 苦笑」



  「今日バレンタインだから?」


「ああ」



  「…でも」


  「どうして急に?」


「・・・」


「俺たちさぁ、去年の今日、

 めぐが告って…それで付き合い始めたじゃん」



  「うん」


「ぶっちゃけ言うとさぁ」


「うん」


「俺声フェチでさぁ、

 めぐの声どストライクだったんだよ」


  「そうだったんだ 笑」


「この1年自分の気持ちをあまり確かめないで、

 安易に『好き』って言葉を言ってたような気がして」



  「・・・」



「去年のクリスマスくらいからかな」

「俺めぐの、声以外どこが好きなんだろうとか」

「どんくらいめぐの事が好きなんだろうとか」


「色々と考えちゃってさ」


  「うん」


「俺そういうのよく分からないからさ」

「相談したんだよ、姉貴に」

「そしたら」


  「…そしたら?」


「そしたらバレンタインに何か

 贈ってみたらいいって、そう言われて」



  「?」


「俺もめぐみたいな顔になったよ 苦笑」


「めぐに何を贈りたいか…

 それだけでも好きの目安になるって」


  「・・・」


「アクセサリーとかそう言うのは金額的に無理だろ?」

「服もめぐの趣味あんま把握してないし」


「やっぱバレンタインだからチョコだろうって思って」


「既製品で済ませてもよかったんだろうけど

 …俺そこでなんかちげえーってなって」


「めぐの事考えながら作ったチョコが、

 俺の贈りたいものだってなって」


  「・・・」


「んで気付いたらその大きさになってた 笑」


  「ふっ 失笑」


  「これ消費すんのに

  どんくらいかかるんだろ 笑」


「多分1年前にめぐに贈れって言われたら、

 既製品で済ませてたと思う」


  「・・・」


「1年一緒にいて、俺ん中でめぐを、

 そんくらい好きになってたんだ」


  「・・・」


  「…なんか私、告られてる?」


「…かもな」


「そのチョコが出来た時、

 俺すげーめぐの事好きなんだって…

 そう思った」


「こんな事、

ショッピングモールじゃあ言えねぇだろ」


  「…私初めてかも、告られるの」



「俺も初めてかも」



  「…なんかふわふわしてる」


「『ふわふわ』?」



  「多分すごく嬉しいんだけど、

  まだ実感出来てないというか」



  「あとでひとりになった時に

  「きゃーー!!(//∇//)」

  ってなってそう 苦笑」


「ふふ 笑」

「多分、俺もなるかも 笑」


  「もう、去年の自分に感謝だなぁ」


「ありがとな、俺を好きになってくれて」



  ボッ!! 赤面 照


  「その不意打ちはずるーい!(〃ω〃)」



  シュコッ



  ごくごく


  「ぬっる!!」


「はは 笑」




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