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天使の梯子  作者: 桜空
5/8

負けられない闘い

 水泳っぽい勝負に勝ち上機嫌で家に帰ると惨状に気付く。

「何でこんなことに……イチ!」

 部屋が荒らされていたのだ。

 慌てて中心地まで行くと現状が見えてくる。飛び散ったイチの餌、それもご褒美の時にだけあげる少しだけ高級な餌のデザートが。犯人は一人、いや一羽しかいない、ケージを抜け出したイチしか。

 見やると素知らぬ顔でぷいっとそっぽ向く。

「ったく、仕方ねえなぁもう。誕生日とかにやるつもりだったんだけどな。でもあんまり食いすぎて太っても知らねえぞ」

 つんと人差し指で額をつつくと後ろ足をドンッと踏み鳴らす。メスだけに太ると言われたことに腹が立ったのかもしれない。

「今日は夕食の買い出ししないとな」

 スーパーへ行き食材を買い込んで戻ってくると部屋の中に違和感を覚えた。

「?」

(なんか、いつもと違うような気が……でもどこが、とは分からないんだよな。気のせいか?)

 どこかは分からないが何かがいつもと違う、そんな気がしたのだが。特に無くなっている物もないため首を傾げるだけで何も分からなかった。

 オムライスを作り最後にケチャップでハートを書いて完成させるとテーブルの上に置き、イチもケージから出してお皿に水と餌をそれぞれ用意した。

「それじゃいただきます、と」

 手を合わせてから食べ始めた。

「明日はタイムセールがあるから帰る前にスーパー寄るか。ん、何だもう食べ終わったのか」

 餌の入った皿が空になると水を飲み、水と餌の皿を両手で持ってキッチンまで運ぶ姿が愛らしくてたまらない。

「本当偉いでちゅね~イチちゃんは。それだけ偉いのに何で盗み食いするんでちゅか~」

 イチの顔を両手で撫で回す。

 キッチンへ持っていった皿を貰って流しに溜めた水へつける。

 ご飯を食べてからしばらくイチと触れ合って撫でて愛で、匂いを嗅ぎ愛情を注ぐ。


 数日後、今日こそは何もないようにと思って家を出ると意外なことにアイリと途中で遭遇した。

「あ、シオン先輩おはようございます」

「ん、ああおはよう」

(相変わらず胸デケーな。一年でそれって羨ましすぎだろ)

 少々胸を凝視しながら挨拶を返す。

 鞄を前に両手で持って挨拶をしてくる後輩のアイリが可愛すぎて眩しいくらいだ。

「好きな科目は何ですか」

 そんな他愛もない会話を交わしながら養成機関の天使の梯子へと向かう。

「まぁ見た通り体育だけど、アイリは何が好きなんだ?」

「家庭科ですね。料理はお姉ちゃんにもよく作ってあげてますよ。あ、そうだ!」

 ぽん、と手を打ち合わせる。

「シオン先輩ってお昼パンのこと多くありませんか、今度お弁当作ってあげますよ」

「いいのか? あれ……てかなんでパンが多いって」

「たまたま見たんです! たまたま」

 いきなり目の前に迫りあまりの迫力に後退りつつ頷く。

「お、ぉおそうか。まぁでも負担になるんじゃねえか?」

「そんなことありません! 二人分作るのも三人分作るのも同じですし、何ならお姉ちゃんの分を削ってでも作ります」

「いやそれはやめた方がいい、それは駄目だ。姉のついででいいよ」

(あのムクドリとかいうのぶっ飛んでてやべぇからな)

 妹のこととなると何されるか分からない恐怖からそれはさすがに辞退する。

「そうですか、シオン先輩がそう言うなら分かりました」

 しゅんとした表情を浮かべながらも理解を示してくれた。

「じゃあな。まぁ弁当はそんなに気張んなくていいから」

 天使の梯子へ着いたため下駄箱で別れの挨拶をする。

「はい頑張ります!」

 全然分かっていない様子だが本人が楽しそうなのでいいかと放置して教室へと向かった。

 階段を上がっていくのだが、背後からそっと忍び寄る影。

「私のお弁当が消えてたら貴女にも消えてもらうところでしたよ」

「どわぁああっ!」

 いきなり耳元で話しかけられてそれも脅迫紛いの台詞を囁かれて驚きの余り飛び上がる。

 背後に立っているムクドリが眼鏡のブリッジをくいっと持ち上げる。そしてそれだけを言って去っていく。

「ちょ、おいそれだけかよ! っぶねぇ、選択肢間違えてたらヤバかったぁ」

 背中を冷たい汗が流れてぶわっと毛穴が開く。背中が濡れて服が気持ち悪いくらい濡れた。

「うぅぅ背中ぐっしょり濡れて気持ち悪ぃ」

「お~ほっほっほ。マリンさんですが、あれから楽しそうに泳いでいるそうですわ」

「そっか」

 優勝するかどうかはどうでもいい、ただプレッシャーから解放されて楽しく泳げたのならそれでいいと思った。もしかしたらプレッシャーに包まれていた方が最後の最後で力を発揮して優勝なんてことになっていたかもしれないが、そんなことよりも楽しくて好きで泳いでいた水泳の楽しさを思い出してもらう方がシオンには大切だった。

「それではごきげんよう」

「少ししかない学園生活を楽しんで過ごせるならそれでいいよな」

 別に自分がいいことしたとか人助けしたなどとは思っていない。やったことといえば水泳もどきの勝負で投げ飛ばして勝っただけだ。

「さて、と。アタシも人間と関わるために真面目に授業受けないとな」

 真面目に授業を受けて後は帰るだけだったのだが、なぜか今日に限って絡まれてしまった。

 そのためスーパーに寄ってもイチの餌は買えたものの、シオンの明日の材料があまり買えなかった。

「何であんなに絡まれたんだ」

 首を傾げながら家へ帰宅すると、特に荒らされた様子もないものの違和感に襲われた。

「イチちゃんいまちゅか~」

 イチのケージを置いている寝室へ向かうと、イチどころかケージそのものがなくなっていた。

「イチ!?」

 イチだけがいないのであればケージから逃げ出した可能性も考えられるが、ケージそのものが無くなっているとなればただ事ではない。

 部屋中を見回すとテーブルの上に手紙が置いてあった。

『大事なウサギを返してほしければD地区の廃工場へ来い』

「一体誰が……っ。くそ絶対に助けてやるからなイチ!」

 くしゃっと紙を握り潰す。

 すぐさま家を出て走り出す。

「あら、そんなに急いでどうかしまして?」

 道ですれ違ったシャルロッテが何か言っているが無視して走り続ける。

 D地区といえばこの間の公園よりもずっと向こうで学校と反対側だ。

 一秒でも早く辿り着くため限界を超えても走り続ける。

 早く、速く速く。

 息を切らせても走る、走る。駆ける。

 廃工場といってもこの辺りには幾つかあるのだが、そのうちの一つに電気が点いていて、一目でそこだと分かった。

「……っ、はぁはぁ。あそこか」

 ドォンッ!

「な、なんだぁ!?」

 鉄製の想い扉が勢いよく吹き飛び中にいた男が驚きの声を上げた。

「イチはどこだ、イチを返しやがれ!」

「イチ? ああこの生意気なウサギならここだよ。ったく、何回も後ろ足でドンドン踏みやがってうるさいったらありゃしねえ」

 ケージに入ったウサギを見せつける理事長の息子のラインハルト。一人だけ画風が違うみたいに甘いマスクだが、笑った顔はどこか凶悪さを感じさせた。

 黄金の髪をなびかせラインハルトが、何が面白いのか笑う。

「ぎゃはは。こんな動物ごときで罠と分かっていながらのこのこ来るなんてバカだなァおい」

「動物ごときだと? イチはそんなんじゃねえ、家族なんだよ!」

 廃工場の中にはじつに十人以上の男性がいた。

「もしイチに傷一つつけてみろ」

 近くに落ちているブロックを掴み、ぐしゃっと握力で握り潰す。

「お前もこうしてやるからな」

 それを見た周りの男どもが一歩引くが、人質、ウサギのいるラインハルトは優位性を忘れなかった。

「やれるもんならやってみな。その時にはこいつも同じ目に遭わせてやる」

 その言葉に反応しギロリと睨みつける。

「どいつもこいつもどこかで見たことある顔ばっかだな」

 誰も彼も一度は倒したことのある顔だ。別にシオンから喧嘩を売ったなどということはなく、アイリのように絡まれていた女子生徒を助けたり子猫を苛めていた奴をぶっ飛ばしたりしたクズばかりだ。

「今すぐ返せばなかったことにしてやる」

「ひひっこの人数相手に勝てるつもりかよ。調子に乗りすぎだろ」

「そっちがその気ならいいぜやっちまえ!」

「一回でも倒したらこっちのもんだ、後は好きにできるぞ!」

「ゲスどもが」

 吐き捨てて工場の中へ入っていく。

「うぉら!」

 男が大きく振りかぶって殴りかかってくる。すっと右へ避けて軽く右の拳を軽く、素早くコツンと顎にヒットさせると脳が揺れぐらっと膝から崩れ落ちる。

「っ! ワンパンかよ。エグイな」

 それを皮切りに二人目三人目が同時に殴りかかってきた。

 一人はオーバーハンドで振りかぶった拳をかいくぐるようにして相手の懐に潜り込んで躱し、もう一人が時間差でローキックを仕掛けてきたのでしっかりと足で受け流すと、別の角度からシオンの両足を絡め取ろうと低空タックルしてきた男に膝を出すと鼻に突き刺さり、鼻血を出して失神し崩れ落ちた。

「はっはぁ死ねやこのまな板が!」

 煽られるが気にせずローキックしてきた男にハイキックをこめかみに決めると意識を刈り取り、ぐしゃっと倒れ込む。

「誰の、何のことを言ってんだ、あ?」

 そこへ追撃しようとしたが、別の不良が攻撃してきたため一度離れた。

(これで三人目。あとあいつの顔覚えたからな)

 気にしていないわけがなかった。めちゃくちゃ気にしていた。

 パンチパーマと気合の入った不良のハイキックをスウェーバックで上半身だけを後ろへ傾けて躱し、ミドルキックを脇腹に当てると三メートルほど吹っ飛ぶ。

「がはっ……ぁ、ぐぅ」

 ピクピク痙攣して起き上がれない。

 背後からそっと忍び寄り鉄パイプで殴られそうになるものの、紙一重で避けると振り向きざまにショートアッパーを鳩尾に決め、蹲ったところを蹴り飛ばす。

 右からナイフを躱して左手でボディブローで内臓を抉り右拳を振り抜くと、シオンより三十センチ以上大きい男が壁際まで転がりながら吹っ飛ぶ。

 だがここまで全速力で走ってきたことや男を相手に立ち回っていることで体力が削られ、ふっと息を吐いた隙を突かれてしまう。

「死ねやコルァ!」

「しま――っ」

 なんとか腕でガードしようとしたが、そもそも金属バットが振り下ろされることはなかった。

 不意にどこかから飛んできた矢によって腕を射抜かれていたのだ。

(矢なんて誰が)

 とは思うものの好機を逃すつもりはない。水月へ膝蹴りを決め、一本背負いで投げ飛ばした。



超えろ超えろ昨日の自分を超えていけ

なんでも一人でできると思っていた

一人で生きてきたと思っていた

だけど君と出会って初めて独りになる怖さを知った

一人で生きてきたわけじゃないと気付いた

自分の弱さを知ったよ

君とならどこへだって飛べる

どこまでだって飛べる

だから今日も笑っておくれ

君の笑顔が僕の力になるんだ

狭い部屋片づけの苦手な僕に汚れたお皿持ってきてくれた君

悲しむ僕を慰めてくれた

僕が笑ってくれるように見つめてくれた

いつも君がいたから僕は楽しくて幸せだった

楽しい毎日が過ごせたよ

豪華な部屋でもないし高価な物もないけど

狭い部屋綺麗とはいえない部屋

僕とここで笑って過ごしてくれ

ずっとずっと

会いたい今すぐ会いたいからこの翼で会いに行きたい

今すぐこの翼できみの心へダイブしたいよ

誰よりも強くなりたいわけじゃない

君を守れるだけの強さがあればいい

遥か彼方離れていても心はいつも一緒だよ

誰も入ることのできない二人の心

勝手に食べたデザート素知らぬ顔してたけど

気付いた君は優しく許してくれたね

どんなに離れていても感じるよ君の温もり

会いたい今すぐ会いたいからこの翼で会いに行きたい

この翼があればどこへだって飛べる

だけどあの狭い部屋汚い部屋

あそこで過ごした二人きりの生活が一番幸せだった

お金も何もなくても笑ってられたあの時が

何にも代えられない大切な記憶

あれが幸せ

あの部屋で君に誓いたい

ここで僕と



 何人もが殴り、蹴り襲い掛かってくるがまともな致命傷一つ与えられずノックアウトさせられていき、徐々に人数が減っていく。

「くそが! たった一人に何してんだ! 先生、先生お願いします!」

 ラインハルトが誰かを呼び出し、奥の部屋から二メートル以上ある大柄な男が出てきた。

「ったく、女一人に情けねえなぁ」

「ですよね、済みません先生の手を煩わせてしまって」

 拳をパキパキ鳴らしながら出てきた偉そうな大男が怪力自慢みたいだったので少し様子を見る。

「げははっ俺様に勝てる奴なんざこの世にいねえんだよ!」

 拳を振り回すのだがただ大振りなだけではなく動きも素早い。

(右――っ、フェイント!?)

 右からの攻撃と思って避けると逆から攻撃が飛んできてガードしたものの軽いシオンは吹き飛ばされた。

「ヒューッさすが先生!」

 ラインハルトは手を叩いて大喜びだ。

 壁に背中から激突して服が汚れ、立ち上がりぱんぱんと汚れを払う。

「ちっとはやるじゃねえか」

「言ってろ」

 その後はガードも含め防御に回る時間帯が多くなる。

 右からの攻撃を思い切って下に避け、ローキックを飛び跳ねる。そのままバク転して一旦距離を取るのだが、男は息も切らしていない。

「ただ大きいだけってわけじゃないみたいだな。ならアタシも少しくらい本気を出してもいいかもな」

「はぁ? 強がるなよ、ばぁか!」

 いちいちラインハルトが絡んできて苛立たせる。

 右、左、右。躱して躱して最後は拳をぱしっと受け止めた。手の大きさがまるで違い大人と子供というくらい違うが、それでも受け止めたまま男は振りほどけなかった。

「あ? ンだぁ俺様と力比べすんのか?」

 拳をそのまま握り潰すと大男が膝をつく。いつかのアッ君と同じ状況に呆然とする不良たち。

「あっぐわぁああああ! なん、嘘だろ」

「何だ弱いな」

 左手でシオンの手をどけようとしたのでそちらも手と手を合わせて思いきり力を込めると、完全に膝をつき男の太くシオンの腰か太腿くらいありそうな腕から力が抜けていく。

 膝をついてシオンと同じくらいの身長になり、そこへシオンハイキックをこめかみに叩き込む。

「フンッ」

「が、はっ」

 意識を失った大男が前のめりに倒れ込む。そこへ大きな足を掴み、ジャイアントスイングで投げ飛ばすと廃工場のコンクリート壁をぶち抜いて顔が外に出た。

 誰も何も言えない。あり得ない状況に誰も彼も言葉を失っていた。

 そして状況を理解すると走って、または飛んで逃げ出していく不良たち。

「ひいいいいいいぃいいいいい! こんな寸胴のバケモンとやってられるかよ、命がいくつあっても足りねえ!」

「ここまで筋肉ゴリラなんて聞いてねえぞ! いくらなんでもこの人数でやりゃいけると思ったのによ。くそが冗談は胸だけにしとけってんだ」

「バケモンめ、ゴリラとかそんな次元じゃねえだろ」

「あんな脳みそまで筋肉詰まった牝ゴリラどうやって相手しろってんだ」

「誰がゴリラでバケモンだ、大人しく聞いてりゃふざけたことぬかしやがって! テメェら全員死んだぞ?」

 手裏剣――じゃなかった、天使の輪っかを投げつけ今悪口を言った連中を軒並みノックアウトして返ってきた。

 しゃがんでぐ~っと足に力を溜め、一気に力を解放すると天井近くまで跳び上がり飛んで逃げようとした男の背中に飛び乗り地面に蹴り落とし、次の不良を蹴落とす。

「ぎゃっ。どっから矢が、くそ一刻も早く逃げねえと命が……ヒィッ」

 矢が腕に刺さって地面に落ち、走って逃げようとしたがおぞましい気配に振り向くとシオンが不気味に微笑んでおり、首根っこ掴まれてぶぅんっと放り投げられた。どこまでも飛んでいくんじゃないか、無重力なんじゃないかと錯覚するほど飛んで壁に激突。

 ずるずると顔から落ちた。

「さぁて……これでもうお前が最後だな」

「ま、待て! このウサギがどうなってもいいのか!」

 ケージの隙間からナイフをイチに向ける。

「したけりゃすればいいだろ」

「なっ!?」

「できれば、だがな」

 走り寄ってくる意外な行動に驚愕に目を見開くが、ラインハルトはナイフでイチを刺そうとした。だがそれよりも速く弓矢が狙い違わずナイフを持っている肩に突き刺さりナイフを落とした。

(ここで外すようなヘマはしないよな、さすがに)

 どこぞの金髪縦ロールを信頼して突っ込んだのだ。

 おーっほっほっほ、さすがわたくしですわ。そう言っているのが目に浮かぶ。

 右拳を強く握り、思いきり鳩尾にショートアッパーを決め、膝をついたラインハルトのこめかみを掴んでアイアンクローで締めつける。

「ぴぎゃああああああぁあああァア! やめっんぐぅあああ苦しい痛い痛い助けてくれぇええええええぇええええ!」

 激痛のあまりケージを手放すラインハルト。

「もし次アタシやアタシの周りに手を出したらこんなもんじゃ済まさねえからな」

「わがった、わがっだがら手を、手をどけて……っ」

「分かったら先生のケツにキスでもしてな!」

 アイアンクローしたまま振り向きながら二メートル以上ある大男が埋まっている場所目掛けて投げつけ回転する勢いを乗せ、コンクリートの壁に埋まって抜けられない男のお尻へ顔から突っ込んだ。

「ぐえ」

「ぎにゃあああああああ!!」

 ぴくぴく失神しているラインハルト、そして全員が動かなくなっていた、といっても死んでいるわけでもなく気絶や悶絶しているだけで倒れ込んでいるだけだ。

「さて、帰るか」

 イチの入ったケージを拾って家へと帰った。

 三日後、学校へ向かうと下駄箱の掲示板に一枚の紙が張り出されていた。

『退学者シオン』

 そう書かれた一枚の紙が。


どうも、唐揚げが大好きな桜空です。

最近脱水症による筋肉痛と水分を飲んで回復するという毎日でございます。

暑すぎですね、皆様も気を付けてください。

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