とある勇者の独り言。
少し考えプロットを変更しておりました。
朝の投稿が遅れてすみません。
本日から新章となります。
またそれに合わせて本日は昼、夕方、夜の3回となります。
お付き合い頂ければ幸いです。
「じゃあ、リリーさんが1番最初のお父さんの仲間なんだ!」
「そうなるかな?シュウさんに追い付く為に毎日戦って、レベルを上げてシュウさんの後を追ったの。」
「そうしてカーサブランカで私と会ったんだ。シュウが倒した闇の王の噂をしていた時でなぁ。」
「闇の王ですか?やはり他にも魔王がいるのですね。」
テントの中から姦しい話し声が聞こえる。
仲良くやっている様で何よりである。
お楽しみダンジョン地下4階層。
あれからデッドゴッドへ向かうお楽しみダンジョンでリリーとステラのレベルと、全員の熟練度上げを行っている。
復活したルビシアと、腐っても戦神たるブラド曰く、時間的な余裕は割とあるらしい。
4柱の魔王を討たれたデッドムーアに動きはなく、むしろ狭間の世界で防備を固める様な動きになっている様だ。
5柱目の存在が気になるが、基本的にはルビシアとブラドに監視と探査をして貰いつつ、レベリングをしながら狭間の世界を目指しているのだ。
「・・・世界の理を歪めた犯人、か。」
1人用のテントの中、ポツリと天井を見ながら呟く。
デモクエには様々な登場人物が存在するが、世界の理を歪めれる程の者となると限られている。
先ずは魔王、大魔王。1と4の魔王達は倒したが、残り10作品のラスボスが最右翼の候補と言える。
そして、次に神々である。
プレイヤーたる俺からすれば、実は理を歪めると言う意味ではこちらの方が馴染みがある。
ナンバリングタイトルにもよるのだが、クリア後のやり込み要素として、裏ボスたる神を倒すと、様々な奇跡を与えてくれる。
それは死者復活であったり、父親との再開であったりろくに付き合いのない幼馴染との結婚であったりする。
【我は堕天使のエルギオネル・クロウ辺りだと思うがな。】
デモクエ9のラスボスか。
人間に裏切られた事で絶望し、堕天使となり、人間を滅ぼそうとした魔王である。
確かに、神に仕えた天使だったのだから色々事情には明るそうだしな。動機としても充分ある。
【世界改編をして勇者を消す言うのは魔王らしくないのだ。特に改変させた結果が、この状況と言うのは解せぬ。】
「どういう事だ?勇者は魔王の天敵だろ?」
魔王の天敵たる勇者を過去・現在・未来から消し去ったのだ。それは充分メリットがあるのではないだろうか?
【基本的に魔物と言うのは、魔王を含めて短絡的だ。支配や破壊を目的とする魔王ならそこは絶対にブレないし、その行動の結果もそれに帰結する。】
「つまり、世界を改変するなら、勇者を飛び越えて世界を破壊なり支配すると言う事か。」
その理屈で言うと、既に侵攻を開始しているデモクエ6のデッドムーアとデモクエ7のオルドデミウスは候補から完全に外れるな。
【何と言うか、この迂遠な感じは神に連なる者の様な気がするな。】
デッドムーアを倒したら、神に会いに行く必要があるかもしれないな・・・。