表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっさんのゲーム世界転移生活日記  作者: 太郎冠者
黒金の勇者
78/96

VSグラエル。

遅くなりました・・・。


「やぁっ!」


リリーの横薙ぎの剣が数匹の魔物を切り裂く。

雫で上げたステータスにも慣れてきた様だ。


「『怒涛の羊呼び』!」


召喚された無数の羊達が魔物の群れを一掃する。

もうこれ悪魔召喚とかそう言う別の何かだな。

少なくとも羊ではない(確信)


吹き溜まりの村で、目につく魔物達を倒しきる。

海から送られてくるので、1回の上陸で数百匹程度だろうか?俺達と言うより、羊達の前では無力なもんだ。




「ぅー。全然熟練度が上がりません。」


リリーはレベルを上げすぎた為に、熟練度のレベル上限に引っかかってしまったらしい。


「もうそこまで来たらレベルをカンストさせた方が早いな。今のレベルはいくつだ?」


「うそ。もう72まで上がってます・・・。」


まぁ、数が数である上に敵もそこそこ強い。

少し思い付いた事があるので試してみるか。

上手く行けば敵をおびき寄せられる。




【第1陣の壊滅は既にあの魚魔王に伝わっているだろう。となれば、このまま我々を倒せるだけの戦力を送り込むか、迂回して別のルートから神殿を攻めるか、悩む所だろう。】


正解は迂回だろうな。

所詮、俺達は精鋭でも少数だ。どれだけレベルが高くても広範囲の被害は止められない。


まぁ、そうならないようにこちらも敵の進行ルートを絞ったり、戦力を分散させている訳だが。


「釣れるといいですねぇ。」


「まぁ、物は試しだ。」


~~~~♪



2人分の口笛が海辺に響き渡る。


数分後。


サバっ!!ザバッ!ザバッ!ザバッ!


陸の魔物を背中に乗せた大量の海の魔物達が顔を出す。魔物8割り、海2割くらいか?

中々の大部隊だ。


【よし!釣れたぞ!敵の本陣だ!やはり我々を迂回しようとしていたと見える!】


「でも、す、凄い数です!」




敵の中央に一際目立つ太った半魚人がいる。

三股の槍を持ち、頭には王冠を乗せた巨大な魔物。

奴こそはデッドムーアに仕える魔王の一角。

魔王グラエルだ。



【貴様達が勇者共か!恐れ多くもこの魔物グラエル様を誘き寄せるとは不届き・・・】



「『大地の祝福』!」

「からのー、『極大雷魔法(ギガサンダー)』!!」



【ぐわぁああああああああああああ!!】



リリーの祝福で倍加された、勇者のみが使える聖なる雷属性の広域殲滅魔法が、海の水を伝って魔物達を飲み込む。



【・・・お前達。様式美って分かるか?流石に口上の途中でこれは酷くないか?】


「隙を見せたら死ぬんですよ?」


流石、スライムに殺されかける村人のステータスを鍛え上げたリリーの一言は重い。



波打ち際には大量の魔物の死骸が流れ着き、塵となって消えていく。


グラエルはどこだ?


【こ、この程度で魔王たる私を倒せると・・・】


あぁ。良かった。

備えが無駄にならずに済みそうだ。


俺の指に付けた山彦の指輪が輝き出す。


この指輪は放った魔法を繰り返す。

つまり、2連撃である。



【ぬわあああああああああああああああっ!】



最初の一撃で生き残っていた魔物達と共に、魔王グラエルも塵となって消えた。


南無。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ