先へ
これにて4章は閉幕です。
続きは明日にでも。
PVやらユニークやら数字の上がり方に
日々驚愕しております。
まだまだ続きますので、お付き合い頂ければ。
2日目である。
昨日の夜にロンフー達が色々吹聴して回ったらしく、
パワーレベリングの人数が20人ほどに増えている。
20人強での『口笛』は凄まじい。
数百匹単位での魔物を誘引させるのだ。
フィルも参加した事で殲滅力も上がっており、加速度的に熟練度とレベルを稼いでいる。
その中で、この世界のシステムはパーティの概念が希薄である事が分かった。
ゲームでは4人か5人のパーティで戦う。
例えば、5人で5匹の魔物を倒せば、それぞれに5匹を倒した分の熟練度とレベルの経験値が入る。
今回のパワーレベリングの結果、この世界では経験値全般はあくまでもその魔物を倒すのに参加したかどうかで計算処理される様だ。
つまり、ロンフーが『口笛』を吹いて10匹の魔物を呼び出し、俺が殲滅する。
そうすると10匹分の経験値が俺とロンフーに割り振られる事が判明した。
しかも『口笛』は共鳴するのか、1人より複数人で使う方が効果が高い。そして勿論、戦闘に参加したと処理される。
これはもう美味しいなんてもんじゃない。
舌の上で蕩けて弾けてしゃっきりポンだ。
レベルや熟練度が低い者をとりあえず羊飼いに転職させ、『口笛』要員として起用する。
後は俺やミレーヌ、フィルを中心としたアタッカーがそれを殲滅するだけで全員のレベルアップが可能なのである。
「や、やべぇ。旦那!俺のレベルがバズってやがる!40超えちまった!」
ロンフー!バズるなんて単語どこで知った!
割と話しててこう言う事は多い。
日本語の読み書きが通じるのもそうなのだが、ネットスラングも通じる時がある。
この世界はどうなっているんだろう?
魔物の数や生態も謎だ。
既に累計で万単位の数を倒している筈なのに一向に誘引される数が減る気配がない。
隠しダンジョンの先で何か分かるのかね?
あのダンジョンには間違いなく神がいるのだ。
3日後。
「本当に行くのですか。シュウ殿。」
大神官となった元神官長が祭壇の前に立っている。
俺は既に18種の職業を極め、周りの燭台には全ての炎が灯すことに成功した。
「ええ。この先にいる戦神に用があるのです。」
隠しダンジョン踏破と裏ボス撃破特典目当てである。
ラスボスを倒す為に先に裏ボスを倒すと言う事態に疑問を覚えるが、全て時間がないのが悪い。
これが終わったら何か移動手段が欲しいものである。
後ろに目を向けると、気合いの入った顔をしたミレーヌとフィルがいる。
「遥か昔からの規則でしてな。この扉の先に進まれるのならば、ステータスを開示して頂く。」
まぁ理由の大部分が私達の興味ですがね、とニヤリと笑うツンデレ大神官。
うむ。苦しゅうない。
何気に人にステータスを見せるのは人生初である。
ゲームでも動画公開とかもしてなかったしな。
一緒にゲームをする友達?
RPGって1人でするもんじゃないの?
名前:シュウ
レベル:99
肩書:黒金の勇者
トータル経験値:8,890,958
次レベルまでの経験値:0
職業:勇者
熟練度:10
最大HP:999
最大MP:999
攻撃力:999
守備力:999
攻撃魔力:999
回復魔力:999
力:999
身の守り:999
素早さ:999
器用さ:999
魅力:999
さぁひと狩りいこうか!