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おっさんのゲーム世界転移生活日記  作者: 太郎冠者
寂滅の大魔道士
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希望


魔王デューエルの宣戦布告からすぐに俺達は、大神官の執務室に集まった。


かなり広い部屋の真ん中にある応接セットのソファにそれぞれ座る。


ソファの真ん中に俺。左右にミレーヌとフィルが座る。両手に花だが流石に今の状況では素直に喜べないな。


当然ながら、皆かなり事態を重く受け止めており、

暗い顔をしている。



「やはり皆様はお逃げ下さい。神殿には私が残りましょう。」


さっきからフィルは大神官として最後まで責務を全うすると言い張っている。

それを神官長と神殿騎士2人が止めている状況だ。



「何を仰います!神殿を守護するのは我等が役割!」

「先の戦いではおめおめと生き残りましたが、2度目はございません!」

「やはり化物たる大神官様には人の心は分からないのですかな?大神官の職を退いて、私に全てを任せてシュウ殿と逃げられるのが良いでしょう。」


神官長なんかさっきからツンデレ全開である。



「お父さん・・・。やっぱり逃げるしかないのかな。」


ミレーヌが不安そうに尋ねてくる。

うーむ。実はデッドムーアを倒すのはちょっと難しいんだよなー。



そう。『暗黒の衣』が剥がせないのである。


デモクエのラスボスたる魔王には『暗黒の衣』と言う攻撃を無効化するスキルがある。


それを剥がす『輝光の珠』と言うアイテムがあるのだが、デモクエ6にはない。


あるにはあるがストーリー展開上、珠は砕かれるのだ。


その代わり仲間の1人が覚える最強魔法『テラマダン』を使い、『暗黒の衣』ごと大魔王デッドムーアをぶっ飛ばし、その後通常戦闘で倒すと言う流れになっている。



問題は時間なのだ。


『輝光の珠』を探すにしろ最強魔法『テラマダン』を覚えるにしろ、場所が遠い。

珠は天空の城でテラマダンは魔法学園だ。


現在は移動手段が基本的に徒歩しかないので10日では少々心許ない。


となれば村人スキルの『大地の祝福』か・・・。


悪くはないが、効果時間が限られている為、倒すには時間が掛かるし俺1人やミレーヌと2人だと流石にちょっとキツい。


頭数がいるな・・・。

出来れば他にも何か手段が欲しい。


いや、待てよ?

隠しダンジョンと言う手があるな。



「シュウ様のお考え通りです。」


横を向くとすぐ目の前にフィルの顔があった。


近い近い近い!

そして何だかとても良い匂いがする。



「祭壇にある燭台を灯すには、指定はありませんが18の職全てを極める必要があります。そして、それはただ1人で極めなければなりません。全ての燭台を灯せば、封印されたダンジョンへの扉が開くと言われております。」



よし。いいぞ!

デモクエ6では、パーティ全員で全ての職をマスターすると言う条件だったので、隠し職業も極める必要があった。


だが、この世界では職業の数が増えた為か、職業の指定が消えている!

その代わり俺一人で18の職業をマスターと言う条件は増えているが、全ての職業は極めるつもりだったので問題ない。



「よし。作戦は決まった。10日以内に18個の職業をマスターし、封印されたダンジョンを踏破して、その最奥にいる戦神ブラックドレアムを倒すぞ。」



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