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おっさんのゲーム世界転移生活日記  作者: 太郎冠者
寂滅の大魔道士
55/96

偽大神官と魔王


「ふはははは!よく来たな!貴様らの力は・・・」

「『力溜』、『大切断』」


偽大神官たる悪魔カーディナルアントを力溜により2倍になった戦士熟練度10のスキル、『大切断』が両断する。


まぁまともにやり合えばこんなもんである。


「一瞬、でしたね・・・。」

「お父さんって本当に身も蓋もないわよね。」


ジャミエル曰く、魔王狩り(デーモンスレイヤー)たる黒金の勇者らしいからな。

中ボス程度、苦戦するはずもない。


「さぁ、邪魔者は処分したし、早く転職を・・・」



パチパチパチパチパチ



神殿の上の方から拍手が聞こえる。


見上げると天井付近に大きな目玉から複数の触手を生やした魔物が張り付いている。


あれは悪魔の瞳?


遠く離れた場所の映像をあの目玉型の魔物を通して見たり、声や映像を送れると言う、漫画や小説等でよく出てくる魔物である。


よく激昂した魔王に意味なく握り潰されたりする可哀想な奴でもある。



悪魔の瞳が光り、中空に映像が映し出される。



そこには一体の魔王がいた。



赤黒い筋肉質の肌。

それを包む真っ黒な鎧。

手には上下2つの刀身をもつ両剣を持ち、王者の風格を漂わせ自信に充ちた笑顔の悪魔。


デモクエ6に出てくる魔王の一角。

天空の城を落とした悪魔。

魔王デューエル。


ちなみに、小説版ではミレーヌの弟、アンディとのBL疑惑の描写があり賛否両論となった。



【素晴らしい手際だった。大魔王オルドデミウスに先に法の神殿を落とされたと聞いた時は冷や冷やしたが、君のような強大な敵がいると知った今は、これで良かったと思っているよ。】



コイツは基本的に武人キャラで、ダンジョン攻略や中ボス戦で傷付いていても全回復させてから対等な勝負を挑む正々堂々とした奴である。



【しかし、法の神殿が我等の目標の一つである事には変わりない。そして今や我等の最大の脅威は君だ。】



ほう。つまり、俺と今からやろうってか?

良いぜ!中ボス如きが俺を倒そうと思ってんのなら、まずその巫山戯た幻想を・・・



【我等が主、大魔王デッドムーア様以下、4柱の魔王が君のお相手をさせてもらう。】



・・・ん?

今なんて言った?



【私はただの先触れでね。今より10日後、全軍を持って我々はこの地を攻める。逃げるも良し。戦うも良し。好きにした前。】



10日後?

大魔王と4柱の魔王がここに!?



【願わくば!一心不乱の死闘を望む!ではまた会おう!愛しき怨敵よ!!】



・・・なるほど。

ぶっ殺されたのは俺の幻想らしい。


現実がゲームのシナリオを侵食して来やがった。



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