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おっさんのゲーム世界転移生活日記  作者: 太郎冠者
白金の聖女
40/96

父と子

長くなったので2分割にしました。


やっべぇえー!!

危うく本当に死ぬ所だった!


町についた初日の夜から頭がろくに回らなくなり、

意識こそ何となくあるのだが、思考がぼやけてまともに動けなくなってしまっていた。


確か麻薬っぽい薬を使ってたのは漫画版だったか?

すっかり失念してしまっていた。


ミレーヌはこの1週間、ずっと俺の傍にいてお父さんと声を掛け続けてくれていた。


実に良い娘である。

お父さんは童貞だけど・・・。



ズガン!


レベルカンストの膂力に任せて、ジャミエルの巨体をステージの端まで蹴り飛ばした。

轟音と共に神殿の壁にめり込むジャミエル。



「本当に助かった。ミレーヌのお陰だ。

おっと、怪我してるな。可哀想に・・・。」


ミレーヌに粉にした薬草を振り掛けてやる。


「お父さん!!」


涙を流して抱きつくミレーヌ。


うーむ。可愛い。

何だろう。無性に守ってあげたくなる。

これが父性だろうか?


と言うか、何故お父さん呼びになったんだろう?

・・・まぁ可愛いし良いか。



「あ、あれ?」 「ここは・・・」「確か幸福の町に?」「ま、魔物がいる!?」



次々と正気に戻る街の人達。

む。元に戻ったのは良いんだが、この状況でパニックになられるとややこしいな・・・。



【ぐぅう・・・。何故だ!何故薬の効果が切れる!!小娘!!貴様何をしたァ!!】


瓦礫から立ち上がりミレーヌを睨みつけるジャミエル。

ウチの子をなんつぅ目で見てんだ!?あぁん!?



「知らないよ!いーだ!!」


うむ。怒るミレーヌも可愛いのぅ。

まぁカラクリは簡単だ。

俺がミレーヌに渡したナイフである。



【!? そ、その青みがかった白銀の輝き・・・。小娘!!それはオリハルコンか!!貴様!勇者の系譜なのか!?】



そう。デモクエ6のクリア後に開放されるデッドゴッドの村で教えて貰えるカルカナに隠されたナイフだ。


ちなみにオリハルコンとは勇者の剣等に使われる不思議金属で、レア度MAXの素材である。


オリハルコン製の武器は全シリーズ通して少なく、1~3では勇者の剣をのみにしか使われていない幻の金属だ。


まぁジャミエルがそれを持つミレーヌを勇者の系譜と勘違いするのも分からなくはない。


この不思議金属、実に様々な効果がある。

作品にもよるが、この金属で作られた勇者の剣はまるで意志を持つ様に描かれ、自分の意思で大魔王に突き刺さってみたり、炎の龍や不死鳥の波動を出し、敵を攻撃したりとやりたい放題だ。


ちなみにこのナイフには状態異常回復の効果がある。



【オリハルコンの輝き、なるほど。白金の聖女と言う訳か!】


え。何それ?白金の聖女?!



「聖女・・・!」「聖女様」「白金の聖女様!!」



え?採用されんの?

そんな設定あったっけ??


いきなりの聖女呼ばわりで困惑するミレーヌ。

こら!そこ!拝み出すんじゃない!

ウチの子が怖がってるだろ!



「お、お父さん、このナイフって・・・。それに私、聖女なんかじゃ・・・。」


「可愛い娘の守刀だし、それなりな物じゃないとな。それに・・・。」


さて。さっさと片付けてしまおう。

子どもの夜更かしは宜しくない。


「黒金の勇者の娘なんだ。白金の聖女くらいで丁度いい。」



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