カジノにて。
色々バグ技が出てきますが、某国民的RPGとは一切関係ありませんので、ご注意下さい。
最近のデモクエシリーズには必ずと言って良い程、カジノやすごろく等のミニゲームがある。
カジノのみで手に入る武具やアイテムがあり、本筋を忘れてのめり込む諸兄も多いだろう。
今回の目的は主に生活費を稼ぐと言う比較的ダメ人間な理由だが、デモクエオタクとしてはカジノの景品をコンプリートしたい気持ちもある。
恐らくそれがいけなかったのだろう。
「お、大当たりー!!」
何度目かになるルーレットのジャックポットを、扇情的なバニーの格好をした店員さんが告げる。
スライムの魔石を換金して5枚のメダルを手に入れ、それを魔物闘技場で500枚になるまでちょこちょこと増やす。
それを各種スロットで30万枚になるまで賭け続ける。
最後にルーレットで一気に3000万枚になるまでジャックポット狙いで全賭をするお手軽方法だ。
やり方は簡単。
近くの教会でお祈りをしてからカジノに最短距離で走る。所謂、乱数調整である。
【3000万枚法】等と呼ばれる裏技のひとつだ。
「お客様、少々お時間を頂けませんでしょうか。」
燕尾服を着た小柄なオッサンに声を掛けられる。
お約束の店の裏までちょっとっとゆーやつだ。
カジノの中は煌びやかな内装だが、裏手はそれなりに落ち着いたと言うか、ケチった内装だ。
「3027万8600枚。分かりますかな?貴方が稼いだメダルの数です。」
ゆったりとソファに腰を掛け沈痛な顔でカジノの店長が告げる。
1枚のメダルが20ゴルド。設定によれば、1ゴルドが100円相当らしい。
つまり、カジノとしては600億円相当の損失だ。
うーむ。まさかこんな事になるとは・・・。
「勿論、国営のカジノですので、払わないと言う事態は当カジノとしても避けたい気持ちはあります。」
無い袖は振れない、と言うわけだ。
「おや?イカサマ等は疑われないんですか?」
「その辺は敵意確認魔法や透視魔法等をカジノ中で掛けておりますので、疑っておりません。」
なるほど。実際ゲーム内では不遇魔法の2つだが、実際には使い道は多そうだ。
「つまり不正を疑う余地はないが、全てを換金されると困るので、何とか落とし所を見つけたい、と言う話ですかな?」
「仰る通りです。話が早くて助かりますな。」
まぁ、バグ技を使っている為、不正がないとも言いきれないが、目的の物を引き換え出来るなら構わない。
「必ず欲しいのは『 幸福の靴』、『メタル装備シリーズ 』、『 疾風の鉢金』、各種秘薬、特に『 賢者の聖水』と『 疾風の鉢金』はあるだけ欲しい。後のメダルについてはお預かり頂くと言う形でどうです?」
ニヤリと顎を撫でながら店長が笑う。
「経験値増幅に高価な武具、鉢金と聖水は換金用途ですかな?なるほど。理にかなっている。
分かりました。ご用意致しましょう。」
しかし、武具は装備すれば良いとして、他のアイテムはどうするべきか。
ゲームでは魔法の袋と言う無限に荷物が入る素敵袋があったんだが・・・。
「これだけの荷物です。『 魔法の袋』もあった方がいいのでは?」
なに!?それもあるのか!
「是非お願いします!」
「メダル100万枚で如何です?最上位の袋を用意しましょう。」
・・・実にちゃっかりした奴である。
ふむ。となると次は仲間が欲しいな。
『幸福の靴 』が手に入るなら、悪名高き【幸福の1歩】と言われるバグ技が使える。それをするには誰で良いので仲間が欲しい。
「因みに、旅の護衛や何かはどこかで依頼出来たりします?」
早々にこの街を出ていく旨を伝えると、実に嬉しそうに店長が言う。
「それなら『 ルイーゼの酒場』ですな!この街にも1軒ありますので、紹介状を用意致しましょう。」
やっぱりあるのか。
デモクエ3、5、6、9等に出てくる酒場、と言うより仕事の斡旋をする冒険者ギルドの様な立ち位置の店だ。デモクエ6ではチェーン店となり、様々な街にあるが、この世界でも同じ様な立ち位置らしい。
よし。早速生贄を探しに行こう!