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おっさんのゲーム世界転移生活日記  作者: 太郎冠者
真紅の戦姫
29/96

油断


闇進化の秘法。


デモクエ4では、魔王ピエトロ達は2つの計画を進行していた。


1つ目は勇者の抹殺。

第1章の子ども連続失踪事件や第5章の勇者の村焼き討ちの様に、勇者がまだ幼いウチに倒してしまおうと言う計画だ。


2つ目は闇進化の秘法の研究。

第4章で発覚する封印された大魔王エストアークの力を抽出・精製した魔物の強制進化薬の研究だ。


まぁ、この薬は失敗ばかりで、これを使った魔王ピエトロはローザを失った絶望で暴走するし、完成品を使ったデーモン・プリーストも、力に飲み込まれ最後は意思のない怪物になってしまう。




「ば、化物・・・。」

ステラが青ざめた顔で見上げる。




【ウロロロロロロロロロロロッ!!】


デーモン・プリーストはどんどん膨張して行き、今や身長10メートル近くの巨大な怪物になっていた。


真っ白い肌に牙だらけの裂けた大きな口。頭には左右に伸びる角が生え、赤い瞳が3つ。

しかも腹にも大きな顔がある。



あれは最終形態!

ゲームでは徐々に大きなる4段回の形態変化があったはずだが、研究不足の副作用なのか、形態変化機能はなくなった様だ。



ずるりっ。

ぼたたっ!ぐちょ!



デーモン・プリーストの全身の肉がずるりと溶けだし、地面に落ちる。


びちゃびちゃ!

ぶちゅっ!


ズズン!


身体の至る所から体液を吹き出し、その巨体を維持出来ないのか、苦しそうに地に倒れ伏す。



ステラが、また何かしたのかと言う呆れた目で俺をみる。


濡れ衣である。まぁ要はナウ〇カの巨〇兵である。


「腐ってやがる。早すぎたんだ。

最後が自滅とは、こうなると哀れなもんだな。」


俺は完全に油断していた。


剣を鞘にしまい、『 聖水』を数本持ち、トドメを指してやろうとデーモン・プリーストに近づく。




「危ない!!!」



【あ、ふ、ふれ!『 極大火炎魔法(フレアゾーマ)』】



ドン!



ステラに突き飛ばされ、呆けた顔で見上げる。


俺の目には、慈愛に満ちた笑顔のステラが炎に消える瞬間が写った。




「ステラァァァあ!!!」




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