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[2-0]プロローグ
みなさんはじめまして。
とりあえず人物名覚えなくていいです。雰囲気だけで。
「わかったなエルシュよ。我が子よ。そなたは奴隷として王都へ売ることになった」
「かしこまりました父上、それに兄上。この身、この領地の民のために役立てましょう」
「我が子ラディウスよ。事が過ぎたのち、そなたに家督を継がせる。戦の準備をしておくように」
「かしこまりました父上、必ずや勝利して見せましょう」
「全てはフニャシー家のために」
「フニャシー家のために」
二人が部屋から出ていき、フニャシー家の現当主スラローは一人となる。
齢40が過ぎ、無能と言われ、今では没落貴族とも言われる男だ。
彼は自身が領主として平凡な男なことを自覚していた。ゆえに何もしてこなかったのだ。
半端な勇猛さゆえに早死にした兄のようにならぬために。
全てはフニャシー家のために。
後から追加した短いプロローグです。
次の一話からいきなりかなり長いです。よろしくおねがいします。