第3話 バカだった
授業中、なんだか嫌な予感がしていた
福留に見られていたかも……
そんなはずない。と言い聞かせるが
また何度も頭の中で自問自答を繰り返す
1時間目が終わった後、
俺は次の授業をサボる気で
『科学室』へ向かった……
ガラ…
彼女はいなかった
「当たり前だよな…」
その日の放課後、また『科学室』に行った
だれもいない…
俺は福留がいつもいる定位置に腰掛けた
「あいつ…毎日来てるワケじゃないのか…?」
そう呟いた後、
窓の外を眺めていた
ガラ…
俺は振り返った
そこに立っていたのは福留だった…
嫌な予感がしてたの…
神崎君は、辻川さんと両思いだった
もしかしたら…もしかしなくても2人は付き合うだろう…
大好きな理科の授業なのに
全く頭に入ってこなかった…
キーンコーン…
『科学室』に行きたい
私は席を立った
「あ。福留!これ職員室にもってってくれ!」
「…はぃ。」
職員室を出ると、次の授業の予鈴がなった
2時間目に『科学室』にいくと
やっぱ彼がいるはずはなかった
「もう来る必要ないもんね…」
なんで自分の気持ちを伝えなかったんだろう…
神崎君の恋が上手くいかないから、
私は甘えてたんだ…
放課後になって、毎日行っていた『科学室』に
これからはもう行かないと決めた…
でも…最後に一度だけ…
身納めておこう…
そう思ってなんだか切ない気持ちでゆっくり向かった
ガラ…
「え…?」
『科学室』には、彼がいた
どうしよう…なんで…もう来る必要はないのに…
ドアが開いたことに気づいた彼は
こっちを見た…




