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#2.決意の歌

今回も短めに書きました。その為次話の投稿は少し早めにします。

次の日…


滝田は尼之崎駅から徒歩20分ほどのところにある池波の家に来ていた。

「正直俺は尼工あまこうで女を見つけるのは不可能だと思う」


淡々とした表情で池波が話しはじめた。

「かといってナンパをする勇気もない…そこでだ……」


「さっさと言えよ」


「最近流行りの出会い系サイトってのはどうだ?」



「却下。ありえねー。」


滝田は速攻否定した。

「そんなもんは援交オヤジにやらせときゃいいんだよ。ガキが手ぇ出すもんじゃねぇ」


「ちぇっ…」



滝田はカッコつけたが正直やっぱりやっときゃよかったという後悔も少ししていた。なんせ頭の中は思春期特有の妄想でいっぱいだったからだ。

「よし……お前はテキトーに頑張れよ。俺は探す!」


「はぁ?」


「いざ、出会い系」


「おいっ…池波…」



その後2時間ほどケータイとにらめっこしている池波の横で、タバコを吸いながら鬼武者をしてから帰った。



あれから数日後。

学校は夏休み入っていて、いつものように滝田は10時に起床する。

「ふあぁ…眠い…」


意識が朦朧もうろうとしたまま風呂場へ向かう。

そして目を覚ます。

風呂からあがってケータイをチェックすると着信が5件、メールが13件来ていた。

「おぉ…俺人気あんじゃん♪誰と誰と誰だぁ?」


考えが甘かった。

全て池波からだった。

【起きたか?】

【おい!起きろ!】

【寝たふりすんな!】

【電話出ろよ!】

【寝すぎ…】

【てかマジで寝すぎ!起きろ!】


こんな感じで13件全て池波メールだった。

「うわ…最悪」

仕方なく池波に電話をかけた。

トゥルルルル…

トゥルルルル…

「おぅ!遅ようございます」

「なんか用か?ストーカー」

「ふっふーん♪今の俺にはそんな下品な言葉は通用せんよ」

「だからなんだよ!」

「心して聞け友よ。わたくし、昨晩彼女をゲットいたしましたー!」

「……え?」

「前に言っただろ?いざ出会い系って。メール送りまくってたら返事帰ってきてよ。そんで会ってデート重ねてコクってオーケーもらえたわけよ!フーッ!」

「…とんとん拍子だな。おめでとさん」

そして滝田は電話を切った。

髪を乾かしながら滝田は考えていた。

(ちくしょう…やりやがったなあいつ…俺はというとあれからなんもしてねー…やべぇ)

滝田は決心した。

何を決心したかはまた次のお話。

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