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花街の悪夢

新章です。

勇者一行がアディストリア公国の隣国エタリーナに入国し、目的地に着いたのは旅に出てから10日目のことだった。



エタリーナは先代の国王陛下のリーナ王妃の故郷ではあるが、今回の旅は極秘でなので目立たずスムーズに旅することが出来た。



アディストリア公国は大陸の中では比較的中規模位の大きさで領土は広く北は世界一高い『水晶の山』があり、南が海が広がる。

西は砂漠が広がり東に隣国のエタリーナがあった。



勇者の静也達は最初の3日は町から町へと馬に乗りながら夜は宿に泊まっていったが国の国境が近くなるに連れて町が村へと替わり二晩は村の村長の家を訪ねては一晩泊まれるか聴いては快く泊めてくれた。



その後は大きな森を避けるため何もない荒野で初の野宿を勇者はしたのだか、特に問題はなかった。




エタリーナへの入国審査は実に簡単だった。




ルイズラム宰相が予め用意していた証明書を見せてあっさり国の中に入ることが出来た。



そして、静也達は目的地『花街フラワータウン』を目指していった。




**




花街フラワータウンは花があちらこちらに植えられて花の香りが街中に広がっていた。



この世界の今の季節は初夏に入ったばかりで青く紫がかったエキザカムの花もちらほら咲き始めていた。



「ここで魔族の子が売られて捕まったのは本当なんですか?」勇者の静也は尋ねる。


「その筈です。密売業者の秘密網から得た情報ですが…」



宰相のキールは答えて、それを聞いた静也は、



「み、密売……」



静也は妹達を置いて自分だけがここに来たのが何となくわかった。



しかし、密売とはここはそんなに治安が悪いのだろうか…。




「ここ、そんな密売とかやってそうにはミエナイでしょう」



「あっ、はい」



「ここはネ、昼と夜ではかなり印象が違うわよ」



「そうなんですか、キールさん」



ここ10日で二人と親しくなった静也だったが、意外なことに宰相の名前がルイズラム・ジ・ヤイアンですでに既婚者だったり、副団長はキール・ミナモトと日本人の名字に近かったりとドラ○もん的にゆかりがあるのは気のせいだろうか…。




「今は昼を過ぎたばかりだが、夜の方が色々と情報が得られそうなので先にしばらく泊まれる宿を探しましょう」



「そうですね」



「じゃあ、アタシがとおぉぉっておき」



「「普通の宿を探しましょう」」




キールがしゃべっているのを遮り静也とルイズラムの声が重なる。



キールはどんな宿に泊まるつもりだったのだろうか……。



答え、超ファンシーなふわふわのもふもふしたぬいぐるみがたくさんある少女趣味のある意味ピンクな宿です。

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