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変化する勇者の剣

「お兄ちゃん、準備はいい?」



「ああ、いつでもかかって来い!」



「でやあっ!」



末っ子の勇ましいかけ声で正面から技をかけてきたが…、


「あれっ?」



雫は兄の静也によって腕を返され、手首と肘、肩が極めて倒されて一教が見事に決まっていた。




「やった…?」



自分でも信じられいが末の妹を倒したのだ。


「強くなったね。お兄ちゃん。」



「ああ、やっとここまできたか…」



静也はここ数日のことを思い出した、数百回に及ぶ妹に投げ飛ばされ続けた記憶が走馬灯のように流れて…



ああ、何か泣けてくるのは何故でだろうか。




「お姉ちゃんも3日で基本的な技、覚えたんだよね。」


「ええ!静華が?なんでまた…、もしかしてあれのためか……」



「…うん。鬼畜俺様系の服従奴隷もの描くためとかで……」




「……。」



「……。」





「さすがのあたしもそれは手伝ってないし、読んだことないよ。なんか怖くて…。」




ああ、良かった。雫はまだあれじゃあなくて、お兄ちゃんは安心しました。



それより、静華はどんどん遠い世界の住所に既になってしまっていたのかと思うとお兄ちゃんは知りたくなかったです。



兄は妹の静華の将来を考えるとまた何故か泣けてきた…。






朝の稽古の内緒の鍛錬場から(アラジン国王陛下が特別に用意してくれた室内場)自室に戻ろうとしていた時、エヴァンナ王女と会った。




「おはようございます。シズヤ様、シズク。」



エヴァンナは天女の如く美しい少女でこの世界に鈴木三兄妹を召喚した張本人だ。



「「おはようございます。」」



二人そろって挨拶する。



「シズヤ様、本日はおめでとうございます。レベルが一つ上がっておりました。」



「本当ですか。」



「ええ」



喜ぶ静也にエヴァンナが言う。



「もしかしたら、勇者の剣に変化が御座いませんでしたか?」



「今日はまだ、これから確かめて見ます。」



そうして、静也達は部屋へと移動した。




**




自室にて鈴木三兄妹とエヴァンナが勇者の剣の変化を確かめ為に見守る。



2週間程前に『竹光』というものを引き抜いた勇者が今ここで試されようとしている。





静也は息を飲んで勇者の剣を手にし引き抜く。





かちゃっ。





音を立てて引き抜いて剣がその姿を現した!





「まぁ!見たことない形ですわっ。」



エヴァンナは感嘆の声をあげる。





確かにこの世界では見たことないと思うが…、





日本人ならば一度や二度、テレビで見たことがあるものだ。






特に時代劇などで。






その剣を見た鈴木三兄妹たち。



「えっと、お兄ちゃんって勇者だよね…?」

と静華のコメント。



「…一応。」


ぼそりと呟く兄の静也。



「うん、でもこれ。武器にも補具にもなるね。防具にも短棒術とか柔術でも使えるよね。」


と答えた雫。色々なヒントをありがとう末っ子よ。





もうお分かり頂けただろうか。





変化を遂げた勇者の剣はなんと!






『鋼鉄の十手こうてつのじゅって』だった。






今ここに、新たな『十手術の勇者』が誕生した瞬間だった。






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