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倉石瑞稀と100の高校生活でやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)
文化祭編

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文化祭開始

 61、無事に文化祭当日を迎える


 「いらっしゃいませ! 理想学園文化祭へいらっしゃいませ!」


 私は校門から、入場する人々に挨拶をする。 さすがに今日は校門に立っていた。


 会場の準備で忙しく生徒たちもいたが、だいたいの生徒は、のんびりと文化祭を周るだけである。


 「いらっしゃいませ、お嬢様! 小学生には、迷子になりやすい学校ですから気をつけてくださいね!」

 「はい? 誰が小学生ですって? 私は中学三年ですけど!」

 「⋯⋯え。 これは、失礼しました!」


 私は彼女の目線まで屈んで、謝罪する。


 「おいおい、凛。 倉石がなにかしたのか?」

 「お兄ちゃん! ⋯⋯こちらの女が、私のことを小学生って馬鹿にするの!」

 「黒田さん! ⋯⋯違いますよ! 馬鹿になんて⋯⋯」


 私は気がつくと、土下座のポーズになっていた。


 「ふん。 まあいいわ、今日は許してあげる。 ⋯⋯それにしても、この学校の生徒の教育はどうなっているのかなぁ? これも⋯⋯生徒会長が悪いのよ」


 グサ。 やめて、私に大ダメージだから。


 「こら、凛。 そんなことを言ってたら駄目だぞ。 ⋯⋯倉石さんも、立ち上がってください」

 

 黒田前生徒会長に、言われて立ち上がった私に、凛ちゃんは睨んで来る。


 「貴方、生徒会長の駒? ⋯⋯だったら伝えておきなさい! 来年度はこの私が生徒会長になるから⋯⋯貴方はせいぜい首を洗って、待っとけ⋯⋯てね」


 言うことを言い切って、満足したのか。 彼女は、黒田さんとどこかへ行ってしまった。 私はしばらく固まって後、挨拶を再開するのであった。 


 「あわわわ。 倉石さん、文化祭が始まりますので会場へ!」

 「ありがとう! はわわさん」

 「吉澤ひとみです。 『は』なんて言ってないのに、はわわなんだ⋯⋯」


 よし! 一発かますぞ! 文化祭スタートだ!


 「はい、校長です。 以上!」


 よし、校長先生の五秒挨拶も終わったし、私の番だね!


 「続きまして。 文化祭、最初のプログラム! 全員一斉じゃんけん大会を行います。 ⋯⋯いきますよ! グ! ⋯⋯はい、パーを掲げてくれた人のみ、次に進みます⋯⋯」


 何回もじゃんけんを繰り返した結果ーー


 残ったのは、ことねと彩乃だった。 


 『じゃんけん大会最後決戦! 川端ことね選手VS桐原彩乃選手の対決だ! ⋯⋯果たして、優勝するのはどっちだ!』

 「⋯⋯なんなのかしらこれって?」

 『負けないよ! 彩乃ちゃん! 私が勝からね!』

 「⋯⋯私なにをしているのかな?」

 『なに言ってるの? 彩乃ちゃん! 最後決戦だよ!』


 本当になに言ってんだである。 その証拠に彼女の頬はピクピク動いている。


 「頑張れ二人とも!」

 「さすが、湊! 両方を応援するんだね!」

 「え?⋯⋯違う! ことね頑張れ!」

 「ねえ、湊が頑張れだって! ⋯⋯彩乃ちゃん、悔しいでしょ?」

 「あんなハレーム野朗どうでもいいんだけど⋯⋯」

 「頑張れ! 彩乃!」

 「健太!⋯⋯別にアンタに応援されても嬉しくないんだからね!」

 「あれ? 健ちゃんが好きなの? ⋯⋯ライバル多いけど大丈夫?」

 「うるさい! アンタには関係ないでしょ! さっさと構えなさいよ!」

 「よーし、じゃあ私、グーを出すね!」


 「おっと、川端選手! 桐原選手に揺さぶりをかけて来た!」


 ことね! そんな方法を使うの!


 「はあ! なんのつもりよ! ⋯⋯私を揺さぶろうってんの!」

 「ふふ、さて⋯⋯どうかな? もしかすると、嘘をついているかもよ?」

 「なんですって! そんなの反則よ!」


 「心理戦も勝負の内⋯⋯既に此度の戦いは決しておるぞ」

 

 「なによ! あの解説の中二病!」

 「まあまあ、彩乃ちゃん、落ち着いて。 自分に正直になろうよ!」

 「⋯⋯決めた! 私絶対に勝つわ!」

 「うんうん。 とってもいいかんじだね! さあ、いくよ!」

 『最初はグ! じゃんけんポン』


 その時、私は見逃さなかった。 一人の生徒が彩乃に、物を投げたのだ!


 「ええ! ⋯⋯なによこれ! ゴミじゃない!」

 『あ! 彩乃ちゃんがグ! で私がチョキだ! 負けちゃった!』

 「勝者! 桐原彩乃!」

 

 ことねが、私に合図を送った。 その意図を汲んだ私は、勝者を叫ぶ。 大歓声の声の中、一部の生徒たちによる怨嗟の声が聞こえた。


 どうやら、この文化祭。 普通には、終わらないらしいーー


 

 

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