お見舞される瑞稀
「あれ? なんで私⋯⋯家にいるの? ⋯⋯そうだ、学校に行って仕事しないと⋯⋯なんで? 体が動かないの?」
私は、早く学校に行って、仕事をしないといけないの!
「エタナ! 貴方の仕業よね? お願い。 私は学校に行かないといけないの」
『⋯⋯瑞稀。 残念ですが、貴方の願いはキャンセルされました。 貴方はしばらく家で静養してください』
「静養? そんなことしている場合じゃないよ! ⋯⋯そうだ、あの時の力。 あれがあれば、一瞬で疲れが⋯⋯」
『無意味です。 精神の疲れは癒せません』
エタナに否定された私は、しばらくどうすることもできなかった。
「⋯⋯瑞稀。 あっ、瑞稀! 目が覚めたのね!」
「お母さん⋯⋯」
「貴方、今までなにしてたの! うう⋯⋯」
「お母さん? ⋯⋯どうしたの?」
「なんで、私は貴方がいないことに、違和感を持たなかったのかしら⋯⋯これじゃ母親失格だわ」
「お母さん。 重たいよ⋯⋯」
「あらあら、これは生徒会長の瑞稀さんじゃないですか? やっと会うことが出来ましたね」
「えっと、姫様?」
『瑞稀ちゃん! もう心配したんだよ! なんで私たちを遠ざけたりしたの? 私、心配だったんだから!』
「⋯⋯ことね、それは⋯⋯」
「瑞稀。 もうこれに懲りたら、ウジウジしていないで、元の貴方に戻りなさいよ。 ⋯⋯元気になった貴方を待ってるわ」
「瑞稀ちゃん? 大丈夫」
「⋯⋯瑞稀。 もしかして、私のせいで」
「えっと⋯⋯そんなことないですよ。 私が無茶しすぎたんです」
「そう? それならいいんだけど⋯⋯」
「もう、最近つまらない。 瑞稀ちゃんも、ミウミウも遊びに来てくれないから」
「ごめんね、マイマイ。 また、遊ぼうね」
「じゃあ、約束だよ。 絶対だからね」
「アンタ、なに倒れてる訳?」
「⋯⋯すみません。 ゆいゆい」
「⋯⋯まあいいわ。 ちょうどいいから、朗読してあげるわね」
「えっと、なにをですか?」
「女王様に対する言葉遣い集よ」
「⋯⋯⋯すう、ぐう」
「女王に謁見する際は基本的には土下座が基本⋯⋯」
「エターナルパーフェクト様、ありがとうございます」
「あの? そろそろ、元気なので開放してください」
「今後も、瑞稀を縛っていてください」
「サッチーの薄情者!」
「時に、瑞稀よ。 エターナルパーフェクト様を略称で呼んでいるそうだな? そして、使役まで⋯⋯」
「⋯⋯それがなにか?」
「ふん。 過ぎた力には、代償が付きもの。 それが当然の理よ。 己れの代償を払うといいわ」
「よ! 瑞稀」
「健太さんまで⋯⋯」
「おいおい、俺が来るのが嬉しくないのか?」
「えっと、私なんかのために⋯⋯」
「なんか、ね⋯⋯まあ、今日の所はいいか⋯⋯」
「健太さん?」
「早く元気になれよ瑞稀。 変えるんだろ学校を、お前の高校生活のリストはまだまだ、これからだ」
「痛いことを言いますね。 文化祭でたくさん叶いますから⋯⋯私のやりたいことは」
「おお。 それだよ、その元気があれば問題ないな。 期待しているぞ」
『愛されていますね。 瑞稀』
「そうですかね」
『そうですよ、だって⋯⋯』
「「「「「「「生徒会長」」」」」」」」
「⋯⋯え、嘘。 みんな」
「倉石さん! 元気になって!」
「倉石。 期待しているぞ」
クラスメイトたちが来てくれたーーその事実に喜びを覚えた私だった。
『もう、貴方は大丈夫そうですね』
「はい、ありがとうございます」
そっか、私って幸せ者だったんだね。




