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倉石瑞稀と100のやりたいこと  作者: Masa(文章力あげたい)


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7/27

推活仲間が出来たよ!

 「部活の承認はできません」

 「え~? どうしてですか! 名前が悪いのでしょうか? しっかり記述してます。 完璧なはずです!」

 「人数が最低でも、五人ないと部活として認められません」

 「そんな~⋯⋯私の、のんびり推し活部が!」


 職員室で私は体育座りを始めました。 


 「そんなに部活をしたいなら、部員を探しに行きなさい」

 「えー、こんな部活、入ってくれる人いないですよ!」

 「そう思うなら、諦めて他の部活に入れ! ⋯⋯ちなみに、帰宅部は認めないからな。」


 私はうなだれます。 今から、無所属の生徒を探さないといけません。


 「絶望だわ、他の部活なんて上下関係とかがあって、サボれないじゃん。 というか、そもそもなぜ部活に入ることが絶対なの? 間違っているわ!」 


 私は、入学式で提出したこの難題に直面していました。


 ーー私には、友達がいないから、そんなことを言われても困るよ!


 

 休日の昼前、ゲームセンターで、私は対戦型のゲームをしていた。 


 相手は機械ではなく私と同じ人間である。 パンチを連続で繰り出し、必殺技の爆裂拳を繰り出すが、相手にガードされてしまった。


 ーーコイツ出来る、思わぬ強敵に私の腕が震えた。 


 その後も接戦は続き、ドローの最終決戦へ。 


 私はここで勝負を仕掛けた。 ジャンプからの斜めキック! 相手は退けぞる。 

 やった! 勝ったよ!  私は勝利を確信した。 


 しかし、相手が退けぞりの姿勢で、ダブルキックを繰り出した。 私は不意を突かれ、ノックダウン。 結果、負けてしまった。


 勝負に負けた悔しくさはあるが、手汗握るバトルを体験した私は、対戦相手に握手を求めるために、相手の元に向かう。 しかし、そこにいたのはクラスメイトの川端ことね様だった。


 ーー驚いた! まさか川端ことね様はゲームが得意だなんて! あれ? 今日はお目付け役の高坂さんはいないのかな? ミウミウもいない? もしかして彼女一人? そんなことあるんだ!

 

 「え! 委員長! ⋯⋯こんなところで会うなんて」

 「こんにちは、川端さん!」

 「こんにちは、委員長さん」

 「あの⋯⋯たしかに私は委員長だけどさ⋯⋯」


 ーー『委員長さん』か。 なんだか距離を感じるなぁ。


 二人の間に気まずい、雰囲気が流れる。 実は二人とも、同じクラスなのに、タイマンで話したことがなかったのだ。 この前の体育大会の時、私はミウミウと司会をしていたので、ことねと力を合わせて何かをした訳ではない。


 ーーでも、私の心の中の感情が、彼女を求めている!


 「えっと⋯⋯委員長。 今日はいい天気ですね」

 「⋯⋯川端さん、すごい闘いでした!」

 「闘い? ⋯⋯ああ、委員長も見てたんだね、私の試合」

 「握手してください、川端さん!」

 「え? ⋯⋯うん、わかった!」


 こうして、満足する私と、状況を理解出来ていない、ことねの二人は握手するのであった。


 12、推活仲間をつくる

 

 「やっぱり! あのシーンは熱かったよね! 瑞稀ちゃん! さすがわかってる!」

 「ことねちゃんこそ! 推しの魅力を理解しているね!」

 

 数時間後、街を歩く二人は、初対面のぎこちなさはなくなり、お互いに意気投合していました。 


 ーーどうしよう! 私、感動しているわ! あの、川端ことね様と一緒に推しの会話が出来るなんて!


 私はことねの目を見ます。 ことねの目は、優しくて、温かい瞳をしていました。 そして何より私のことを、まっすぐに見ていました。 もっと、ことねと仲良くなりたい。 そのとき、私はいい提案を思いつきました。


 「ねえ~ことねちゃん! 学校の部活決まってる? よかったら、私が創設する部活に入らない?」

 「いいね! どんな部活か当て見せるね! のんびり推活部でしょう!」


 正解と言わんばかりに、私は、ことねに抱きつくのでした。 


 13、友達をつくる

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