みんなで旅館にお泊まり
「⋯⋯湊ったら、もう、特別に⋯⋯だからね⋯⋯」
私たちは旅館に到着して、お風呂に入ってのんびり雑談、と言う段階に入っていた。 しかし、それを一番楽しみにしていた本人は夢の中である。
「相変わらず変な夢を見てるわね」
「湊さんって噂のハーレムを目指している人?」
「そうよ、とんでもない、奴よ!」
「湊は、私と一緒の時もことねの話しをしてましたわ」
「へえ、ハーレムか。 爆破して欲しいな」
「お姉ちゃんは健ちゃんが好きなんだよね?」
「な、なんのこと? ⋯⋯私、知らない?⋯⋯」
「健ちゃん? ああ、柳田健太のことですわね」
「なんだと! 生徒会庶務の柳田健太だと。 彩乃! アンタに話しがある!」
「なによ! いきなり、怒鳴らないでよ⋯⋯」
と、みんなで仲良く話していたらーー
「楽しそうね⋯⋯貴方たち、私も混ぜなさいよ⋯⋯」
「なによあんた、いつもと雰囲気が違うわね⋯⋯あの時みたいに」
「ことねお姉ちゃん?」
桐原姉妹が、困惑した表情を浮かべる。 私はもう一人のミウミウの顔を見た。 しかし、ミウミウは平常だ。 あれ? 知ってた?
「ミウミウは、知ってたのことねのこと⋯⋯」
「ええ。 瑞稀も知っていたのかしら?」
「そうだけど⋯⋯」
ところで、なんで姫様が出て来たのかな?
「水臭いわね、貴たちと私の仲じゃない。 楽しくお話ししましょう⋯⋯」
姫様が、私たちに近づいてくる。 最初に話しかけたのは、意外にも舞香ちゃんだったーー
「あ! じゃあゲームして遊ぼ! 私、ことねお姉ちゃんとも一緒に遊びたいもん!」
「ええ。 遊びましょ」
そして、二人で遊び始めた。 私たちは視線を交わして、廊下側へ。
「ちょっと! ことねの様子がおかしいでしょ!」
「桐原さん。 あの状況の名前は姫様でお願いします」
「桐原さんってね! じゃあ、私のことも彩乃って呼んでよ!」
「⋯⋯呼んでるじゃん」
「あれはネタでしょ! 知っているんだから! ⋯⋯そもそも、舞香のことは普通に呼ぶのに不公平よ!」
桐原彩乃が怒っている。 私は彼女の頭を撫でる。
「プシュー、シュウー」
「瑞稀! すごく威嚇されてますわ!」
どうしよう。 すごく怒ってるね。
「⋯⋯あなた達、こんな所でなにやっているのよ」
「プシュー、プシュー」
「ごっこ遊び? わかったわ! ネコのモノマネね!」
「違うわよ! なによまったく!」
そう言うと彩乃は、寝床に帰って行った。
「ふふ、あの子は面白いわね⋯⋯」
「姫様! なんの話しをするのかしら?」
「⋯⋯そうね。 例えば、瑞稀が今悩んでいることを当てるとか?」
私の今の悩みを当てるーー その発言にドキドキしてしまった。
「ああ。 瑞稀がまた、ちっぽけなことで悩んでいますわ」
「⋯⋯またってなによ!」
「いつも、ボケた後⋯⋯私の様子を伺っていますもの。 毎回気になって仕方ないですわ」
「そうそう。 後は、やりたいことリストだっけ? それが本当に達成したのか不安がったりとか⋯⋯」
二人が私を見ながら、話してくる。 私はーー
「ね、寝床に戻りましょ⋯⋯」
逃げたのだった。
「舞香。 ⋯⋯これから、いよいよ本番だわ。 大丈夫、私は⋯⋯貴方! 戻ってくるの早いわよ! あれ⋯⋯二人は?」
「えっと⋯⋯先に戻ってきた⋯⋯」
「どうしたの? 貴方、顔色が悪いわよ⋯⋯」
「⋯⋯そう言う、あ、彩乃さんだって」
「⋯⋯貴方の寝言のこと話したわよね」
「えっと、そうだね。 それがなにか?」
「心当たりあるのよね⋯⋯ 原因に⋯⋯」
そう言うと、彩乃さんは語り出したのだったーー




