みんなで旅行に行こう!
56、友達と旅行する
私はワクワクしながら、ノートを見上げる。 朝のことを考えたら、ゲームの手は高速回転だ。
『瑞稀、楽しそうですね。 ⋯⋯貴方の笑顔を見ているだけで、私も幸せになりますよ』
エタナは光っていて、表情は見えないがーー喜んでいるのがわかる。 私はそれに笑顔で答えた。
次の日の朝、私が集合場所に到着すると、メンバーが揃っていた。
「暑いし⋯⋯私、こんなことしてる場合じゃないんだけど」
『もう! 彩乃ちゃん! そんな卑屈な態度では、人気はでないよ!』
「はぁ、なに言ってるの⋯⋯今明らかに私を馬鹿にしたでしょ!」
『えぇ! よくわからないな。 あ! 今日も舞香ちゃんはかわいいね!』
「ありがとう! ことねお姉ちゃんもかわいいよ!」
「ことね! お待たせしましたわ。 彩乃さんおはようございます。 ⋯⋯あ、マイマイもいたのですわ⋯⋯」
「ミウミウ。 なにそのリアクションは? 私がいたら駄目なの?」
「別になんでも、ないですわ⋯⋯」
「ねえ、ミウミウ。 一緒にゲームして遊ぼ!」
「ええ! 楽しみですわ!」
ーー私は、その光景に少しびびっていた。
ゆいゆいに、言われたことを思い出す。
「⋯⋯なになに『私みたいな人間が会えるだけでもありがたい』? ハア。 アンタ、どんだけ自己肯定感低いのよ!」
ーー私みたいな人間が、彼女たちと行動してもいいのかな?
『⋯⋯瑞稀? 行かないのですか?』
「え⋯⋯ううん行くよ⋯⋯」
私は、少し重い足取りで、彼女たちの元へ向かう。
「⋯⋯私が最後かな? みんな、おはよう!」
私が挨拶すると、ことねがニコニコの笑顔で目的を告げた。
「さて、今日はみんなで海に行こう!」
57、友達と海水浴をする
「「「わーい」」ですわ」
「じゃあ私パス、帰るね⋯⋯」
「彩乃ちゃん! なんで帰ろうとするの!」
「そうだよ、お姉ちゃん! 一緒に遊ぼ!」
「だって私、⋯⋯そこの二人とあんまり仲良くないし」
そう言うと、桐原さんは私とミウミウを見る。 それに釣られてことねも、私たちをむっとした表情見る。 とても可愛い。
「なんですか? たしかに、マイマイと比べると、仲良しまでは言えませんけど、一応クラスメイトなんですよ、彩乃さん? ⋯⋯ことね? 貴方、今日はいつにもまして、失礼ではありませんこと?」
ことねはバツが悪くなったのか、今度は私に視線を向ける。
「うん? 私? 私は全生徒に平等に情熱を持って注いでいるから⋯⋯」
ーーでまかせだった。 私は一学期、あまり同級生たちと仲良くなれなかった。 どうしても、私個人じゃない学級委員長や、生徒会長として一線を引かれていたのだーー
私がそう考えていると、横からミウミウが私の方を、胡散臭そうに見てこう言った。
「⋯⋯どの口が言ってますの、怠惰なサボり魔の癖にですわ⋯⋯」
「今、我々の間には亀裂が入った! ミウミウそこに座りなさい!」
私がそう言うと、なぜか嬉しいそうなミウミウ。 なんで?
「⋯⋯私、悲しいな、お姉ちゃんとみずちゃんとミウミウと一緒に行きたいよ!」
「「「さあ、仲良く行こう」」ですわ」
舞香ちゃんがこの状況を、納めてくれた。 ありがとう舞香ちゃん!
かくして、みんなで海水浴へ行くのだった。
みんながはしゃいで、先を歩く中ーー
私はなんだか眩しくて、彼女たちを見れなかったのである。




